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【富山新聞】 とやま石川県人会 両県知る強みが生きてくる

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 とやま石川県人会の「つるぎクラブ」が富山市で3回目の懇親会を開いた。約210人の参加者は経済、行政、文化、医療など富山県のさまざまな分野で活躍する石川県出身者らである。富山と石川の双方によりどころがあるだけに、北陸新幹線開業が両県の距離を縮めたことを実感しているのではないだろうか。
 新幹線時代の北陸は県境を越えた連携が広がれば広がるほど、活力が増す環境になってきた。つるぎクラブには富山と石川の両県の事情を知る人が多い。その強みを広域連携の拡大に生かせるよう活動を継続していきたい。
 富山と石川は誘客や空路、航路の開設などで競合することが多い。それでも隣り合う県が対抗するばかりでは地域間競争で不利になるだろう。懇親会であいさつした高岡市の高橋正樹市長は加賀藩の歴史で結びつく両県が一つの経済圏を形成しているとし、協力が発展をもたらすと述べた。射水市の夏野元志市長は連携と切磋琢(せっさたく)磨(ま)を促した。県境を越えた関係の重要性を印象付けた点で、つるぎクラブが発足した意味は大きい。
 富山のつるぎクラブには、石川に縁があることでメリットを感じる半面、気を使う場面に遭遇した人もいるだろう。石川のつるぎクラブに参加する富山県出身者も気苦労を重ねた人が少なくない。県同士が手を組むのは簡単ではないだろうが、つるぎクラブに集う人々の経験や人脈は両県に連携の機運と信頼関係を広げる力を持っているはずだ。
 つるぎクラブの最初の会合では世話人会代表の堀祐一氏(北陸発電工事社長)が「いろんな人に発信する機会にしたい」と述べた。もともと富山、石川県は面積の大きい新潟県や長野県に比べると、県境を意識せずに活動できる範囲にある。その中に凝縮された魅力を連携して発信していきたい。
 つるぎクラブの名は富山駅と金沢駅を往復するシャトル型新幹線「つるぎ」にちなむ。富山市の森雅志市長は新幹線で金沢と20分で結ばれることを取り上げて「金沢の文化や歴史、伝統を『我がもの』だと思えばいい」と語ったことがある。つるぎをキーワードにして新幹線効果の拡大も探りたい。

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