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【富山新聞(富山県)】 北朝鮮危機対策 日米韓の安保連携強化を

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 北朝鮮による事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、日米韓3カ国が安全保障面での連携強化に動き出した。韓国が米政府の要請を拒んでいた高高度防衛ミサイル(THAAD)の在韓米軍配備を認める方向となり、日本も国内配備の検討を始めた。日韓両国は中断していた自衛隊と韓国軍の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結交渉についても再開の方向という。
 東アジアの安定には、日米韓の密接な協力が欠かせない。北朝鮮の核実験や長距離ミサイル発射を機に、緩みがちだった日米韓の連携が引き締まってきたのは喜ばしい。国連安保理での北朝鮮制裁決議が難航するなか、日米韓の安保連携を強化し、北朝鮮への備えを厚くしたい。
 北朝鮮は安保理の制裁決議をよそに、半ば公然と核や長距離ミサイル開発を続けてきた。これまでの制裁決議が甘く、不十分だったと思わねばならない。本来なら国連決議の質を大きく変える必要があるが、中国はミサイル発射を口先で非難するだけで、厳しい制裁には慎重な立場を崩していない。
 安倍晋三首相、オバマ大統領、朴槿恵大統領の3首脳は、それぞれ電話会談で制裁決議の早期採択を目指すことで一致した。だが、北朝鮮の最大の貿易相手である中国の態度が変わらねば、安保理で痛みを伴う制裁が科せられるとは思えない。
 日本は独自の制裁強化策として、2014年に緩和した制裁を復活させるほか、北朝鮮に寄港した船舶の入港禁止、資産凍結の対象拡大などを決め、韓国も同時に独自の制裁強化策を発表した。これに加えて、日米韓主導で有志国による制裁を実現し、北朝鮮への圧力を強める必要がある。
 中国は、日本側からの電話での外相会談の申し入れに対し、「多忙」を理由に応じていない。中国に対し、さまざまなチャンネルを通じて融和的な北朝鮮外交を改めるよう要求していきたい。
 制裁を強化すると、拉致問題に悪影響を及ぼすという指摘がある。確かに交渉の窓口が閉ざされてしまう危険を伴うが、今は国際社会とともに、対話より圧力を高める努力をすべきときだろう。

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