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【富山新聞(富山県)】 円高株安の進行 リーマン・ショックに匹敵

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 日経平均株価が1万5千円台を割り込み、2014年10月以来の安値水準となった。株価が2万円台だった昨年12月1日から12日終値の下落幅は5060円に達し、リーマン・ショック時の下落幅(2008年9月-同10月)の5052円を超えた。
 為替市場でもさらに円高が進み、ロンドン市場では一時110円台後半へと急騰し、約1年3カ月ぶりの高値をつけた。日銀は海外市場で円売りの為替介入を行ったとの見方もある。
 安倍晋三首相と日銀の黒田東彦総裁は12日、官邸で会談し、円高株安状況について意見交換した。為替介入も含めた対策が話し合わせた可能性を示唆することで、投機筋をけん制する狙いもあったのだろう。
 安倍首相は2017年4月の消費税率10%への引き上げについて、「リーマン・ショック級の国際的な大きな経済的ダメージがある事態と判断する以外は、引き上げを行う」と語ってきたが、株価をみる限り、既にリーマン・ショック並みの影響が出ている。政府は消費税増税を再度先送りすることも念頭に置き、日本経済の失速を食い止めるために、日銀と二人三脚で全力を尽くしてほしい。
 日本と欧州が金融緩和を継続する一方、米国は昨年12月に利上げに踏み切った。米連邦準備理事会(FRB)は3月の再利上げを見送る方向だが、日米欧の足並みの乱れが金融市場の混乱を生む要因にもなっている。
 今月末には20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。日米欧に、景気減速が鮮明になった中国を加え、国際的な政策協調に動く時期ではないか。
 金融市場を見渡すと、世界同時株安の様相を呈しているとはいえ、日本株の下落幅は特に大きい。ヘッジファンドなどが相場を意図的に動かして短期間で利益を得ようとする動きがみられるという。
 マイナス金利の導入で、銀行の収益が悪化するのではないかという不安につけ込むように、さらなる売りを仕掛けられる可能性も否定できない。為替市場の円相場にも投機的な動きがあり、政府・日銀は介入も辞さぬ態度で監視を強めてほしい。

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