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【富山新聞】 在宅医療の推進 地域のチームワークを

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 医療機関などに支払われる診療報酬が4月から改定される。患者に身近な「かかりつけ」の医師、薬局の報酬増や重症者向けの病床削減などによって、在宅医療重視の流れを加速させ、医療費を抑制することをめざしている。療養の場所として「住み慣れた自宅」を望む国民は多く、高齢化の進行とともに在宅医療の重要性はさらに高まる。介護とも連携した地域の在宅医療体制の整備も加速させてほしい。
 政府、自治体は2013年度からの医療計画に「在宅医療の目標や医療連携体制」の整備を盛り込み、地域の医療機関、医師同士が連携して在宅医療を推進する取り組みを進めている。かかりつけ医は在宅医療の中心的な役割を担うが、実際に訪問診療を行っている診療所はまだまだ不十分である。在宅医療を推進するためには、開業医だけでなく病院の医師や看護師、歯科医師、薬剤師、ケアマネジャーらが協働し、チームワークを発揮して在宅患者を支える体制づくりがさらに望まれる。
 開業医の側からは、負担の大きい24時間医療体制を支えるため、訪問看護師の充実を望む声がとりわけ強く出されている。日本看護協会などによると、全国の訪問看護ステーションは7千カ所以上に増え、そこで働く看護職員は4万人を超えるが、在宅医療を支えるには心もとない。
 日本では現在、自宅で死亡する人の割合は約12%だが、オランダやフランス並みに30%前後に高まるとすれば、医療機関を含めて約15万人の訪問看護師が必要になるという。訪問看護体制が不十分なままでは、在宅医療をためらう開業医が出てくる懸念もあり、今後の大きな課題である。
 在宅医療の推進には、かかりつけ医に関する国民の理解がまだまだ必要であり、医師のレベルアップも求められる。日本医師会は、かかりつけ医を「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う幅広い総合的な診療能力を有する医師」と定義している。

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