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【公明新聞】 残業の上限規制 過労死の防止こそが大前提

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過労死の防止こそ大前提であることを忘れてはならない。
経団連と連合が続けてきた残業時間の上限規制を巡る協議は、月45時間、年360時間までを原則に、最大の焦点となった繁忙期の1カ月の上限については「100時間未満」とすることで決着した。
現行法では、残業をするために労使で結ぶ「36(サブロク)協定」に特別条項を付ければ、残業時間に上限はなくなるが、今回の合意により、残業時間に初めて法的な歯止めが設けられることになった。
労使双方の努力をまずは評価したい。
残業規制についてはこのほか、▽2カ月から6カ月間の平均は月80時間以内▽年間では720時間以内▽月45時間を超えるのは年6回まで―とすることでも合意した。
これが実現すれば、仮に上限の100時間近くまで働いたとした場合、翌月の時間外労働は60時間以内に制限されることになる。
事実上“青天井”となっている現在の状況は大きく変わることが期待できよう。
ただ、「100時間」「80時間」という数字が過労死の認定基準に準拠しているということを踏まえれば、規制の上限ぎりぎりまで働かせても構わないという受け止め方は許されまい。
労使合意では、退社から次の出社まで一定時間を確保して労働者の健康を守る「インターバル制度」の普及も掲げた。
公明党が強く提唱している制度で、2017年度予算案には、制度を自発的に導入した中小企業への助成が盛り込まれた。
活用を進めたい。
政府は、今回の合意内容を盛り込んだ働き方改革の実行計画を今月中にも策定し、関連法案の国会提出をめざしている。
法案には違反に対する罰則を設ける方針だ。
実効性の確保も忘れてはならない。
労働基準監督署が昨年11月に実施した集中取り締まりでは、7017事業所のうち1196カ所で月100時間を超える違法な残業が確認された。
残業時間の過少申告や「隠れ残業」の問題もある。
行政による監督・指導体制の強化は欠かせない。
長時間労働を前提とした働き方をいかに改革するか、政労使の覚悟が問われている。
 

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