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【富山新聞】 後発薬シェア70% 「薬都」が普及の牽引役に

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 富山県内の保険薬局で扱うジェネリック(後発医薬品)の今年度の数量シェアが、昨年9月時点で70・1%となり、前年度同期の62・2%から大幅な伸びを示した。国が目標に掲げている「2017年中の70%以上」を1年前倒しして達成したという。
 後発医薬品は、新薬(先発医薬品)と同じ有効成分を同じ量使って製造され、基本的に同等の効能があるとされる。研究開発費がかからない分、価格は新薬の半額程度に抑えられるため、医療費抑制の観点から後発医薬品の普及促進が求められている。
 多くの製薬メーカーが集積し、「薬都」とも言われる富山は、後発医薬品に関しても国内有数の製造拠点である。今年度の数量シェアは都道府県別で10位となるが、「薬都」として国内における後発医薬品普及の牽引役(けんいんやく)となるよう、さらなる利用拡大に努めてもらいたい。
 県は今年度、後発医薬品の普及に向けて、一般患者に理解を深めてもらうため、ガイドブックや電車広告などを活用して啓発に努めている。新年度には新規事業として、薬局で後発医薬品を希望しない患者に効能などを分かりやすく説明する資料を配布する。薬剤師会や薬局の協力を得て、シェアの底上げを図っていきたい。
 気になるのは、医療関係者の間に、後発医薬品に対する不信感が根強く残っていることである。県内の医療機関を対象に実施したアンケートでは、公的病院で76・2%、民間病院で65・0%、診療所で56・9%が不信感があると回答している。
 後発医薬品は作り方が新薬と完全に同じではないため、全国的にも処方に不安を抱く医師は少なくないという。患者の治療に当たる医師が不信感を口にすれば、医療費抑制につながると分かっていても、患者は使用に二の足を踏むだろう。医療関係者に対する啓発も進めていく必要がある。
 国は後発医薬品の数量シェアの目標をさらに高め、20年度までのなるべく早い時期に80%以上にするとしている。県内でも70%超えで一息つくことなく、関係機関が連携を密にして早期の80%達成を目指してほしい。

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