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【産経新聞】 天皇陛下の譲位 「見解」踏まえ立法化急げ

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 天皇陛下の譲位を「一代限り」の特例法制定で実現すべきだとする「国会見解」を、与野党の全体会議がまとめた。安倍晋三首相は厳粛に受け止め、法案の作成を急ぐ考えを示した。
 譲位は、立憲君主である天皇の位にかかわる重要事である。国論が大きく割れることなく、立法作業を進めるのが望ましい。衆参正副議長のもと、自由党を除く与野党が「立法府の総意」となる見解をまとめた点を評価したい。
 見解は、皇室典範の付則に、典範と特例法の関係を「一体」と位置づける規定を設けるよう求めた。終身在位を原則としつつ、将来の天皇が譲位される先例ともなる。妥当な構成である。
 多くの国民は高齢の陛下のご体調を気遣い、譲位をかなえてさしあげたいと願っている。政府と与野党は、特例法を今国会で確実に成立させてほしい。
 譲位は江戸時代後期の光格天皇以来、およそ200年ぶりとなり、定めるべき事柄は多い。政府は譲位後の陛下の称号やお立場、譲位に伴う儀式の要否、相続などのあり方を法案に盛り込む。
 皇室の長い伝統を踏まえ、制度を整えてもらいたい。君主である天皇にとって、正統性や永続性は極めて大切だからだ。そう考えれば、譲位後の称号は、伝統的な「太上天皇(上皇)」とするのが順当だろう。
 国会見解が、政府に「安定的な皇位継承を確保するための方策」の検討を促したことは歓迎する。皇位継承権を持つ皇太子殿下と秋篠宮殿下の次の世代では、男性皇族が悠仁さまお一人だからだ。
 ただし、安定継承の方策として女性宮家の創設を例示したのは極めて疑問である。
 女性宮家は、民進党の野田佳彦幹事長が首相だった当時に検討された。それは、時とともに減少が見込まれる皇族のお仕事の担い手をどうするかだった。
 当時の野田首相も平成24年2月の国会で「皇室活動の安定性の観点で女性宮家を議論する。皇位継承の問題ではない。(天皇が)男系で続いてきた歴史的な重みを受け止める」と答弁している。
 125代の天皇すべてが男系で続いてきた。女性宮家は皇位継承の大原則を崩す。
 皇室の親族である旧宮家の皇籍復帰を含め、皇室を厚くする検討が自然である。

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