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【読売新聞】 籠池氏喚問へ 真実解明して混乱を収拾せよ

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 一民間人の真偽不明の発言に与野党が振り回される茶番劇を、これ以上続けてはなるまい。国会で真実を明らかにし、混乱を収拾すべきだ。
 衆参両院の予算委員会が、学校法人「森友学園」の理事長を退任表明した籠池泰典氏の証人喚問を23日に行うことを決めた。籠池氏は出頭が義務づけられ、虚偽証言をすれば、偽証罪に問われる。
 籠池氏は参院予算委の理事らに対し、開校予定だった小学校の建設を巡り、「安倍首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けた」と語った。2015年9月に昭恵氏が学園の幼稚園で講演した際に受け取ったという。
 首相は17日の衆院外務委員会で「これだけ多額の寄付を私が行うことはあり得ない。妻や事務所を通じてもない」と否定した。昭恵氏の寄付もないと明言した。
 従来の国会答弁でも、「妻も私も、寄付金集めに全く関わっていない」と強調してきた。
 双方の主張は完全に食い違っている。仮に寄付が事実でも、選挙区外のため、違法性はない。だが、籠池氏の発言は首相答弁の信頼性を大きく傷つけるものだ。自民党が「首相に対する侮辱だ」と反発するのは、もっともである。
 与党は当初、国有地売却などに違法性が認められず、籠池氏が私人であることに配慮して、籠池氏の国会招致に否定的だった。
 今回、その方針を転換したうえ、強制力のない参考人招致でなく、証人喚問に同意したのは、籠池氏に事実を語るよう迫り、首相への疑念を払拭する狙いだろう。
 籠池氏は連日、根拠が曖昧で自分勝手な情報を一方的に発信し、騒動を大きくしている。国会審議でも、森友学園問題ばかりに焦点が当たり、内政・外交の重要な議論が後回しになっている。極めて異常な事態で、看過できない。
 籠池氏は従来、「首相、昭恵夫人からしていただいたことは何もない」と繰り返していた。「寄付を受けた」という主張と整合性が取れない。学園の帳簿には記載しなかったのか。証人喚問では、詳細な説明が求められよう。
 森友学園は、金額だけが異なる3通の校舎建築工事契約書を作成し、大阪府、国土交通省などに提出していた。補助金の不正受給を図った疑いが指摘されている。
 国有地が評価額より約8億円安い価格で売却された経緯についても、依然、不明な点が残る。
 証人喚問で籠池氏は、事実関係を誠実に語り、一連の疑惑の解明に協力する責任がある。

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