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【北國新聞】 大規模学会の開催 受け皿の拡充を急ぎたい

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 国内で最大級の学会が金沢で開かれている。日本循環器学会が3日間の日程で開く学術集会には国内外から約1万5千人が参加し、「次世代へつなぐ循環器病学」をメインテーマにして報告や議論を繰り広げている。
 会議が終わった後は食事を楽しみながら交流した参加者も多いだろう。この機会を生かして金沢、石川の魅力を堪能してほしい。
 1万5千人に上る参加者数は、これまで金沢で開かれた大型学会の倍の規模である。金沢市内のホテルは満室状態となり、市外の宿泊施設も利用されているという。
 北陸新幹線の開業後、金沢では大規模な会議や催しがあるたびに、宿泊施設の不足が目立つようになった。建設中や建設予定のホテルが開業すると、その混雑もある程度は緩和に向かうだろう。残る課題は学会や全国大会にふさわしい会場である。
 金沢の都心軸には会議と展示の機能が充実した公的施設が少ない。全国規模の会議は今後も多数の開催が見込まれる。受け皿となる公的施設の拡充を急ぎたい。
 県によると、2017年度は1千人以上が参加する学会や大会の開催予定が40件を超えている。開催数は新幹線開業で急増した15年度の55件には及ばないが、16年度の45件と比べて遜色がないのは注目できる傾向である。
 新幹線開業で交通の便がよくなった金沢では、潜在的な魅力が大きく引き出された。今後は県と市の誘致も後押しとなって、MICE(マイス=会議や学会)の適地として国内外に認知される可能性があるとみていい。
 開催地として定着するためには、受け皿の拡充と機能強化が欠かせない。金沢経済同友会が金沢歌劇座を改築してマイスにふさわしい施設とするように提案し、金沢市が新年度から具体的な検討に入るのは時宜を得た対応である。
 日本循環器学会学術集会の会長を務める金大の山岸正和教授は「金沢で大規模な学会を開催しても大丈夫と思われるように円滑な運営に努めたい」と語っていた。開幕に至るまでに解決を要する課題は少なくなかっただろう。会議を開きやすい環境を整えるためにも受け皿の拡充は急務である。

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