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【公明新聞】 深刻な人権侵害 相談しやすい体制づくりさらに

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人権侵害の中で法廷に持ち込まれる事件は一部に過ぎない。
子どもや障がい者など弱者への暴言や暴行、他人のプライバシーの暴露や、上司が部下に嫌がらせをするパワーハラスメントなどの人権侵害は身近に発生している。
国はこうした問題も「人権侵犯事件」として厳格に対応する体制をつくっている。
しかし、日常生活の場で発生する人権侵害の状況は依然として深刻である。
法務省の発表によると、「人権侵犯事件」として全国の法務局が昨年中に救済手続きを始めた1万9443件のうち、「障がい者に対する差別待遇」が286件、「インターネット上の人権侵害情報」が1909件で共に過去最高を記録した。
また、「学校におけるいじめ」が6年連続で3000件を超え、「労働権に関する事件」も3年連続で2000件を超え高水準で推移している。
弱者を見下すような、また、匿名で発信できるネットを悪用した他人への誹謗中傷が増加していることは憂慮に堪えない。
互いの人権を尊重することは社会生活の最も基本的なルールである。
取り返しのつかない結果になる前に人権侵害にき然と対処することが必要不可欠だ。
全国の法務局が開設している人権相談所や、法務省ホームページ上のインターネット相談窓口、電話相談などは人権侵害を迅速に探知するための最前線である。
弁護士との連携や相談窓口の増設など検討すべきである。
人権侵害との戦いは相談から始まる。
「人権侵犯事件」の事実が認められると、被害者への援助、加害者への説示、さらには文書による勧告、最後は刑事告発に至る7種類の救済措置が講じられる。
難しい問題もある。
被害者は、いじめなどの事実を相談できない場合が多い。
周囲の人が日常の振る舞いの異変からその苦しみを察知し、寄り添うことが大切だ。
そのためには、一人一人が人権尊重の精神を涵養し、人権尊重の社会を築く必要がある。
政府は「人権侵犯事件」と戦うために、相談体制の強化と、人権教育の推進にも努めてほしい。

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