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【産経新聞】 北朝鮮と米中 危険増大に即した行動を

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 核・ミサイルの挑発をエスカレートさせる北朝鮮にどう対処するか。最も影響力を持つのは、米国と中国である。
 ティラーソン米国務長官の初訪中でも、対北朝鮮政策は焦点の一つとして注目された。
 王毅外相との会談では朝鮮半島情勢が「危険レベル」にあるとの認識で一致し、「それぞれができる全てのことをする」と確約した。
 それは良いとしても、問題は北朝鮮の暴走を止める具体策だ。そこに至らなかったのは残念だ。
 両国にはさらに協議を重ねてほしい。とくに北朝鮮の後ろ盾である中国の責任は重大である。
 ティラーソン氏は、訪中前に訪れた日本や韓国で、過去20年の米国の対北政策を「失敗」とし、新たなアプローチが必要だと強調している。トランプ政権が掲げる「あらゆる選択肢」は、武力行使を含むことを示唆している。
 だが、王毅氏は「外交手段による平和解決」を主張し、対話優先の立場を変えない姿勢を崩さなかった。
 国際社会の自制を求める声に耳を傾け、自ら核・ミサイル開発を放棄するような国が相手であれば、対話の活性化は望ましい。
 現実はどうか。国連安全保障理事会決議は無視され、核実験やミサイル発射を繰り返し、核戦力の向上が図られている。これまでの国際社会の接し方が「危険レベル」を高めてきたのである。
 ティラーソン氏の訪中にタイミングを合わせるように、北朝鮮は高出力ロケットエンジンの地上燃焼実験をした。全国人民代表大会のさなかにミサイルを撃った。
 中国はエネルギー、食糧の輸出などで北朝鮮の生命線を握り、安保理では北朝鮮を擁護し、制裁の「抜け穴」を提供してきた。暴走を許し、面目を失っているという認識はないのだろうか。
 トランプ大統領は先に、北朝鮮問題に関して「中国はほとんど協力していない」とツイッターで指摘した。金正恩朝鮮労働党委員長については「非常に悪い振る舞いをしている」と発言している。
 北朝鮮への圧力を高める方向性が見えはじめたといえよう。日本や韓国も、北朝鮮の挑発を阻止するため、米国との連携をさらに強めなければならない。
 同時に、国際社会を巻き込み、中国の影響力を引き出す働きかけが重要である。

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