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【デーリー東北新聞】 青森県当初予算案 「人幸」ファースト追求を

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 人口とその増減は、地域の「総合力」を表す指標にもなる。総合力は人々の暮らしやすさ、ひいては幸せにつながる。
 過疎地は都市部に比べてコミュニティーが濃密であるのが特徴だ。ただ、ふるさとの歴史や住民のつながりを後世につなげていくには、一定の人口規模が必要だろう。
 既に限界集落という言葉が一般化して、各地で顕在化している。人口減少が底を打ったり、もしくは集落が消滅したりするまでの時間軸は、施策によって異なってくる。
 青森県の2017年度一般会計当初予算案は、全国と比較して加速度的に人口が減少する現状を踏まえ、県が縮む速度の緩和を目指した施策を並べた。
 他地域に就職、進学せざるを得ない県民にも手を差し伸べている。県は県政運営の指針となる基本計画の副題「未来を変える挑戦」を推進するとアピールする。
 人口減少対策には、前年度を上回る472事業・248億円を確保した。死亡数が出生数を上回る自然減対策では、子育て支援や若者の賃金アップ、男女共同参画に取り組む企業を認定し、優遇措置も受けられる施策が始まる。
 一方、転出者数が転入者数を上回る社会減対策では、UIJターン支援、首都圏での移住セミナーなどをそろえた。観光によって交流人口を拡大させる取り組みも続く。
 古くて新しい人口減少対策は実を結ぶのか。県が人口減少対策で使う「人幸」という造語に思いを巡らせながら、行政サービスを受ける意識と行動こそが、その鍵を握ることを県民皆でかみ締めたい。
 県財政は財源不足を借金で賄うやりくりから脱した。収支均衡は27年ぶり。財政改革に並々ならぬ意気込みで采配を振るってきた三村申吾知事が2003年に就任して以降、初めてのことだ。
 一方で、県債残高は依然として1兆円を超えたまま。今後も大型公共事業が控え、社会保障費の増加は避けて通れない。財政健全化は道半ばで、継続こそ力と言える。
 ただ、財政に全力を傾注するばかり、「人幸」がおろそかになれば、県政の主人公が誰なのか分からなくなる。
 最近、各方面で流行の「(都民)ファースト」「ワイズ・スペンディング」を旨としたい。賢い投資によって県民の幸せを追求することこそが、人口減問題に取り組む県政の在るべき姿であろう。
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