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【北國新聞】 金沢市のごみ有料化 市民の心配に丁寧な対応を

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 金沢市で家庭ごみの収集が有料化されることになった。金沢市議会3月定例会で、有料化の手数料を定める廃棄物条例改正案が賛成多数で可決された。市は来年2月からの実施に向けて制度の周知を図っていくという。
 有料化の対象は、燃えるごみと埋め立てのごみで、市民は指定のごみ袋の購入を通して手数料を払う。金沢市は手数料を財源にして、年間約2億円を町会活動の支援や資源ごみ集団回収の奨励金などに充てることにした。
 これまで市が町会などを対象に900回近く開いてきた説明会では、有料の袋を使わずに捨てられるごみが増えるのではないかといった意見が出された。新たな負担を求める施策が全面的に歓迎されることはないとしても、市民がもろ手を挙げて賛成しているように見えない現状は気掛かりである。
 声高に反対と叫ばなくても、腑(ふ)に落ちない思いでいる人がいることを金沢市はしっかりと認識し、市民が抱く心配に対して丁寧な対応を取る必要がある。
 金沢市は有料化に伴う市民の負担について、夫婦と子ども2人の世帯で年間約4千円と試算している。ごみを減らすことは大事だと理解しても、税収が減って困っているわけでもないのに「なぜ今、有料化なのか」と思う市民は少なくないのではないか。
 有料化について市は、ごみの減量化や資源化に向けた有効な手段と位置付けた。排出量が減ることで処理施設の建て替え費用削減や埋め立て処分場の寿命が延びることも利点に挙げたが、こうした意図はどこまで浸透し、共感を得ているのだろうか。
 家庭ごみの有料化は1993年に全国市長会が提言し、金沢市は粗大ごみを有料化した2003年から研究してきたという。山野之義市長は「今なすべき施策を先延ばしせず、実行に移す」ことが市長の使命と述べた。
 とはいえ、市民の間には違和感も残っている。家庭ごみの有料化で実行力を示す際は、疑問や不安を残したままにしておくわけにはいかないだろう。マナー違反のごみ処理で町会に負担をかけないなどと説明した対応を徹底することでも実行力が求められる。

One comment

  1. 金沢市のゴミ処理の特徴としては、ゴミ処理工場が、ゴミを燃料とする発電所としても位置づけしていることです。それで、西部のゴミ処理工場を建て替えしたときに名称も西部クリーンセンターから西部環境エネルギーセンターと改名しています。新しい工場の焼却炉では高カロリーのゴミを焼却できるようになっており、プラスチック等のゴミを燃やすことによってより大きな発電量を得ることになっていることから、より多くのゴミを燃料として確保したいというのが本音であるので、ごみ減量化と矛盾するものがあります。また、ゴミだけではなく剪定した木材も搬入して焼却しています。このことよりその発電電力の売電収入は多額のものとなっており、市民に負担をかけてまでゴミ有料化を行うのは、はなはな疑問です。
    発電収入を含めてゴミ処理にかかる収支をわかりやすく市民に説明すべきです。

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