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【富山新聞】 富山の高校再編 教育効果の最大化を目標に

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 富山県立高校の後期再編計画の議論が本格化するなか、石井隆一知事は県議会2月定例会の答弁で「大きな判断が必要」と述べた。少子化で県内の中学卒業予定者が急減すると予想される状況にあって、近い将来に新たな高校再編に踏み切らざるを得ないとの認識を示したものと言えるだろう。
 県立高校の再編では、2010年度に10校を5校に統合する前期計画が完了した。しかし、県教委によると、現在は約1万人いる中学卒業者は22年度に9千人を割り込み、28年度には8千人を切ると予想されている。学級数に換算すると、17年度の182学級から28年度には144学級と、40学級近くが減ることになる。
 現行の高校数のままでは将来的に3学級の高校しかない地域が出てくることから、石井知事は「教育県富山にとって望ましいのか、考えなければならない」と指摘した。教育効果の低下に対する強い危機感がうかがえる。
 高校の再編統合に関しては、総論では賛成しながらも、自分たちの地域の高校が対象になることには反対となるのが常である。そうした地域の声は理解できなくもないが、部活動を含めた生徒の教育を第一に考え、教育効果を最大限に発揮できる学校規模を目指すことが何よりも大事だろう。
 県教委が設けた「県立学校整備のあり方等に関する検討委員会」は昨年4月、より良い教育条件を整備するためには「1学年5から6学級を基本とし、1学年4から8学級の学校規模が望ましい」との報告書をまとめた。
 これを受けて県教委は「1学年3学級以下」の学校を統廃合の対象とする方針であるが、県総合教育会議では理解を示す意見の一方で、小規模校を抱える自治体の首長からは「1市町1高校」を主張する声も出ている。
 ただ、中学卒業者の減少が急速に進むと分かっている以上、いたずらに議論を長引かせているわけにはいかない。富山県の教育や生徒のために最も望ましい高校のあり方を具体的に示し、「大きな判断」をもって、再編の対象校やスケジュールを打ち出す時期に来ているのではないか。

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