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【北國新聞】 無人運転の公道実験 北陸に役立つ技術ほしい

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 警察庁は運転者がいない車の走行を公道で実験するための基準案を示した。車から離れた場所から走行を監視、制御する仕組みを対象としており、早ければ夏にも道路使用許可の申請を受け付ける。
 遠隔制御を含めた自動運転の車は、高齢化が加速し、公共交通の空白地域が多い北陸にこそ必要な移動手段である。許可基準の策定によって公道実験が進み、北陸に役立つ技術の早期確立につながることを期待したい。
 警察庁が示した基準案では、まずテストコースで走行を繰り返して安全性を確認する。その後、公道で警察官が乗車して審査し、管轄の警察署長が道路使用の許可を判断する手順になっている。許可基準が整えば、実験が各地で進む可能性が出てくる。基準策定後は安全確保を徹底した上で、交通事故を防ぐ観点からも技術開発を後押ししてもらいたい。
 警察庁は1人で複数の車を遠隔監視する公道実験も想定している。こうした技術の開発が進むと、バスやタクシーを無人で運行することも可能になるだろう。公共交通が十分でない北陸では、高齢者の有力な移動手段になるかもしれない。人手不足の対策としても効果を期待できる。
 北陸で自動運転を実用化する際は、悪天候の対策が重要になる。積雪や路面凍結の時でも安全に走行できる技術の確立が欠かせず、北陸に適した自動運転車の開発を実現するためにも、公道実験を促進する体制を整えていきたい。
 運転者が乗った状態での実験はすでに進んでいる。北陸では、金大が珠洲市の公道で自動運転システムの動作や精度の確認を繰り返している。実態に即した実験の成果が上がるように、政府は支援に一段と力を入れてほしい。
 今年3月の改正道交法施行によって、75歳以上の運転免許保有者の認知機能検査が強化された。北陸では75歳以上の免許保有者10万人当たりの死亡事故件数が他の地域より多い傾向が出ている。車が生活に欠かせない実情を反映しているとみられ、自動運転の技術開発を急ぐ必要性が増している。

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