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【産経新聞】 ハリス司令官来日 強固な同盟の姿を示した

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 米太平洋軍のハリス司令官が来日し、安倍晋三首相と会談したほか、自衛隊にとって南西防衛の最前線である沖縄県・与那国島を視察した。
 北朝鮮が暴走し、核・ミサイルの脅威が深刻さを増しているなか、ハリス氏は首相との会談や講演などを通じ、北朝鮮に圧力を強めていく必要性を強調した。
 トランプ政権の出方は、読み切れない面も多い。ハリス氏の来日は、日米両国が共通の目的に結束して当たる姿を内外に示すものといえよう。
 米地域統合軍の一つである太平洋軍は、インド以東から米本土沿岸部を除く太平洋までという、世界最大の範囲をカバーする。
 日本や朝鮮半島、台湾海峡の平和を守る抑止力そのもので、有事には実際に戦う任務を帯びる。
 ハリス氏は北朝鮮を「明確かつ危険な脅威」と位置付けた。同時に、「核弾頭と弾道ミサイル技術を、激しやすい金正恩(朝鮮労働党委員長)のような人の手に持たせるのは、大惨事のレシピとなる」と分かりやすく警告した。
 ハリス氏の言動で注目されたのは、北朝鮮とならんで中国への備えも重視していることである。
 与那国島は、制服組トップの河野克俊統幕長とともに訪れ、陸上自衛隊の駐屯地を視察した。中国に日米同盟による南西防衛の意思を侮ってはならない、というメッセージを効果的に発した。
 ハリス氏は講演で、中国が狙う尖閣諸島(沖縄県石垣市)について、「北海道を守るのと同じように尖閣を守る。米国の決意を疑うべきではない」と語った。
 さらに「列島線防衛の新しい方策の検討」を唱えた。その一例として、米陸軍、海兵隊に海上防衛任務を付与するため、陸上自衛隊から学びたいとも語った。
 これは、米軍が九州から沖縄・台湾・フィリピンにかけての第1列島線に対艦ミサイル部隊を置き、中国海軍を牽制(けんせい)する構想ではないかと考えられる。陸自は石垣島などへの対艦ミサイル部隊配備を計画中だ。積極的に日米協力を進める余地があろう。
 さきの海自護衛艦と米空母の共同訓練について、首相は「日米の地域の平和と安定への決意を示した」とハリス氏に述べた。安保法制や日米防衛協力指針(ガイドライン)に基づき、日米が協力することは平和への近道である。

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