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【京都新聞】 加計学園計画  内部文書を公開すべき

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 学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の獣医学部新設に、「総理の意向」が働いたのか。
 さまざまな疑問が浮かんでいる。安倍晋三首相はじめ関係省庁は疑問を放置せず、事実経緯を明らかにする必要がある。
 最大の疑問は、愛媛県今治市に計画された岡山理科大の獣医学部新設が、急に動きだした点だ。
 文部科学省は、獣医師は足りているとして学部新設を長年認めず、日本獣医師会も新設に反対しているのに、52年ぶりに来年春に開学の運びとなった。なぜ、と考えるのは自然だろう。
 安倍政権が打ち出した国家戦略特区の一つに、広島県と今治市が指定されたのは昨年1月。獣医師数の抑制策を「岩盤規制」とみなし、特例として獣医学部の新設が認可された。
 この時、特区を担当する内閣府と文科省のやりとりを記録したという複数の文書が、民進党によって明らかにされた。
 そこには、開学から逆算した最短スケジュールを作成し、共有するよう求め、「これは官邸の最高レベルが言っていること」と書かれている。別の文書には「これ(早期の開学)は総理のご意向だと聞いている」との記載もある。
 安倍氏の存在をうかがわせる文書になっている。
 加計学園の理事長は、安倍氏の米国留学時からの友人で、今もゴルフや会食を続ける親しい間柄と言われる。
 首相の個人的な人間関係によって政策が進められるとしたら、権力の乱用であり、重大な問題だ。
 文書に作成者の名前はなく、公文書とは書式が違っている。菅義偉官房長官は「こんな意味不明のものについて、いちいち政府が答えることはない」とにべもない。
 しかし、松野博一文科相は「特区に関する対応に向けた文書は、作成された可能性がある」「確認させてほしい」と国会で答弁している。
 ここは関係する文書をすべて公開し、事実や経緯をはっきりさせることが重要だ。
 やはり安倍氏や安倍夫人との関係が指摘される森友学園問題で、土地の購入価格に関する文書を財務省は廃棄したとしたことから疑惑を深めている。
 「(加計学園理事長から)相談があったことや圧力をかけたことは一切ない」。安倍氏は自身の潔白を声高に言う。しかし、国民を納得させたいのなら、言葉より、関係省庁に文書を出すよう指示することだ。事実を示してほしい。

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