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【富山新聞】 回復続く景気 金融緩和政策の継続が大事

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 北陸の景気が回復を続けている。北陸財務局が発表した7月の経済調査では、個人消費の回復や生産の緩やかな拡大、雇用情勢の着実な改善を受けて、北陸3県の景気が25カ月連続で「回復している」と判断された。
 全国財務局長会議でも各地から回復の動きが報告されており、景気の動向に底堅さが増しているのは間違いない。
 消費税増税後に勢いをなくした個人消費は、北陸でも回復基調が見えてきた。賃上げも継続しており、金融政策が目指すデフレ脱却と好循環の実現が近づいてきたと受け止めることができる。
 とはいえ、現状は北陸でも全国でも、経済に好循環が力強く広がっていく段階に達しているとは言えない。企業と家計にはデフレ心理が根強く残っている。ここで金融緩和を縮小すればデフレに戻りかねず、今は金融緩和政策の継続が大事な局面に入っていると認識する必要がある。
 日銀が物価上昇目標の達成時期を重ねて先送りしたことで、大規模な金融緩和に否定的な見方が目立つようになった。最近は安倍内閣の支持率低下が金融緩和の限界論を勢いづかせている。
 しかし、雇用情勢の著しい改善を見ただけでも緩和効果は明確である。北陸では有効求人倍率がバブル期並みの1・9倍に上がり、完全失業率は2%台に下がった。失業率と物価上昇率は裏腹の関係にあり、物価が上向く環境は徐々に整ってきたとみることができる。
 実際に消費者物価指数は今年に入って前年比マイナスからプラスに転じ、上昇傾向をみせている。日銀はデフレ脱却と経済再生の正念場に際して、強力な金融緩和を揺るぎなく続けてもらいたい。
 内閣改造に踏み切る安倍晋三首相は経済再生を優先課題に位置付けている。そうであるのなら、金融緩和の効果を拡大する政策を実行しなければならないだろう。
 デフレ脱却を確実に達成するためには補正予算で需要を増やす施策を検討してもいいのではないか。人手不足が進む現状には注意を要するが、低金利を生かして、必要な投資を前倒しで進めることは理にかなっている。

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