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【しんぶん赤旗】 ASEANの50年/「平和の共同体」先駆的に示す

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 東南アジア諸国連合(ASEAN)がきょう結成50周年を迎えます。1967年にインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国で結成、その後ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジアを加え、99年に東南アジア10カ国全てが参加する地域機構となりました。
重層的な枠組みを発展
 50年前の結成宣言は、外部の干渉を拒否して域内の平和と安定を実現することを表明、76年の東南アジア友好協力条約(TAC)は、武力行使と武力による威嚇の無条件の放棄を確認、2008年にはASEANの基本法に当たるASEAN憲章が発効、15年には「ASEAN共同体」創立を公式宣言しました。
 ASEANは東アジア全体で平和と安定を促進するために、重層的な枠組みづくりの中心的役割を果たしてきました。アジア太平洋地域の安全保障に関する対話と協力のための「ASEAN地域フォーラム(ARF)」は現在、26カ国と1機関が参加し、北朝鮮が定期的に参加する唯一の安保対話の場となっています。
 TACには2000年代以降、中国、日本、米国など域外諸国が相次いで加入しています。ASEANと日米中ロ印韓豪ニュージーランドの計18カ国は、「地域の平和と安定を維持するフォーラム」である東アジア首脳会議を毎年開催しています。
 こうしたASEANの実践は、「大国や先進国が主導し、小国や途上国は従う」という国際政治の「常識」を根底から覆しました。その影響は世界に広がり、一握りの大国が国際政治を牛耳ってきた時代は終わりつつあります。
 日本共産党は、ASEANのような平和の地域共同体を構築するために「北東アジア平和協力構想」を提唱しています。北東アジアの「友好協力条約」を締結する、北朝鮮核問題の解決をめざす「6カ国協議」を平和と安定の枠組みに発展させる、領土紛争をエスカレートさせない行動規範を結ぶ、侵略戦争と植民地支配の反省が不可欠の土台—という内容です。
 北東アジアには北朝鮮の核兵器問題、領土紛争問題、歴史問題をめぐる対立と相互不信が存在するため、構想の実現は困難にみえます。しかしASEAN結成前の東南アジアは、領有権紛争などで軍事的衝突もあった地域でした。ASEANの歩みは、困難を克服して平和の共同体を発展させることができることを証明しています。
北東アジアの平和協力へ
 北東アジアには既に平和の基礎があります。05年の6カ国協議共同声明は、北朝鮮の核問題、朝鮮半島の平和体制構築、日朝・米朝国交正常化など域内問題を包括的に解決することで合意しました。
 東アジア首脳会議は11年の「バリ宣言」で、国家関係の原則としてTACと同じ戦争放棄などを確認しました。日中韓は11年から首脳間の合意に基づいて常設の「日中韓3国協力事務局」をソウルで運営中です。こうした実績を生かす外交に転換すれば、北東アジア平和協力構想を実現する展望が開けるでしょう。
 「軍事同盟から平和の地域共同体へ」という21世紀の平和と安全保障の仕組みのあり方を先駆的に示したのが、ASEANの50年の歴史です。

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