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【毎日新聞】 「日本ファーストの会」設立 政策が「第一」を忘れずに

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 小池百合子東京都知事と連携して新しい国政政党の結成を目指すという政治団体が発足した。団体名は「都民ファーストの会」ならぬ、「日本(にっぽん)ファーストの会」である。
 自民党でも民進党でもない政党作りが目標という。つまり民進党に代わって今の自民党に不満を抱いている有権者の「受け皿」政党になりたいということだろう。
 確かにそれを求めている有権者は少なくない。安倍晋三首相に対する国民の不満や批判が消えない状況が続いているだけに、仮に新党ができれば国政選挙への影響は大きいと思われる。
 しかし政党は「不満の受け皿」というだけでは成り立たないし、長続きもしない。どんな日本を作っていくのか、理念や政策が当然必要だ。
 小池氏側近の若狭勝衆院議員(無所属)によれば、政治団体は既に7月13日付で設立。9月には政治塾を開講し、国政選挙に立候補する新しい人材を発掘して育てるという。
 小池氏が直ちに国政に戻る可能性は少ないとみられるが、若狭氏ら5人以上の現職国会議員が集まり年内に新党が結成される公算が大きい。
 民進党に離党届を提出した細野豪志衆院議員、日本維新の会を除名された渡辺喜美参院議員らの参加を若狭氏は想定しているようだ。
 ただし1992年、小池氏が結党当初から参画した日本新党をはじめ、これまで多くの新党ができては消えていくのを私たちは見てきた。「第三極」を掲げてきた維新も、自民党の補完勢力ではないかと指摘されることが多くなった。
 今回の新党も、若狭氏の話を聞く限り、憲法改正や安全保障、さらにアベノミクスの評価をはじめ経済・財政政策について今の自民党とどう違うのか、分からない。新党結成までにきちんと構築すべきだ。
 団体名を聞いてトランプ米大統領の「米国第一」を連想した人が多いはずだ。「日本ファースト」では自国優先や排外主義の政党と受け取られてしまう。センスを疑う。
 新党結成を急ぐのは衆院解散・総選挙が近いかもしれないという見通しからだろう。だが、逆にこうした動きが早期解散論をあおることにもなる。既成政党側が浮足立って、国会審議そっちのけになっては困る。

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