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【産経新聞】 敵基地攻撃能力 導入の決断をためらうな

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 平成29年版防衛白書は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した北朝鮮の核・ミサイル戦力について「新たな段階の脅威」と位置付けた。
 もはや、政権への風向きなどを気にして、ためらういとまはない。
 安倍晋三首相は敵基地攻撃能力の自衛隊導入を決断し、小野寺五典防衛相に対して具体的検討を指示してもらいたい。
 国民を守るためには、弾道ミサイルを迎撃するシステムの強化だけでは不十分だ。日本をねらうミサイルの発射拠点や装置をたたく能力を自ら保有すべきである。
 首相はすでに、防衛力整備の指針である「防衛計画の大綱」の見直しを小野寺氏に命じた。見直す分野として、南西地域の防衛や弾道ミサイル防衛の強化、宇宙・サイバーを挙げている。
 脅威に対応して防衛力を強化する姿勢は妥当である。しかし、自衛隊が保有していない敵基地攻撃能力について「現時点で具体的な検討を行う予定はない」と述べているのは物足りない。
 新大綱の閣議決定は来年12月とされる。予算化が図られるのはさらに後だ。北朝鮮の暴走にいつまで手をこまねいているのか。
 大綱の作業に先立ち決断すべきだ。その上で小野寺氏と河野太郎外相は、17日の日米外務、防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)に臨むべきだ。
 敵基地攻撃能力を保有する基本方針を伝え、米側の協力を求めることは、協議をより中身のあるものとする。というのも、この能力の整備、運用には日米が連携することが欠かせないからだ。
 日本としては、攻撃のための航空機や精密誘導爆弾・ミサイル、長距離を飛ぶ巡航ミサイル「トマホーク」に加え、敵の発射拠点の把握や空中給油などの装備を順次整えていけばよい。
 半島有事の際は、米軍も対日攻撃用のミサイルばかりたたいていることはできまい。自衛隊が一定の攻撃能力を持つことは、国民の命を守る上で死活的に重要だ。
 政府は敵基地攻撃能力の保有は合憲との見解を長くとってきた。憲法の平和主義の精神に反するといった反対論は、国民を危険にさらすことになる。
 あくまでも自衛のための能力であり、侵略とは結びつかない。与野党ともに現実的な判断をすべきである。

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