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【読売新聞】 オスプレイ墜落 原因究明と情報開示が急務だ

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 米軍輸送機オスプレイの重大事故が再び発生した。米軍は、事態を重く受け止め、原因究明と情報開示を急ぐべきだ。
 米軍普天間飛行場所属のオスプレイが豪州東部沖で訓練中に墜落し、3人が死亡した。輸送揚陸艦に着艦しようとした際、誤って甲板に衝突し、海中に落下したという。
 一般市民を巻き込むような事故ではなかった。ただ、オスプレイは昨年12月にも、沖縄県名護市沖で大破事故を起こしている。
 防衛省は、日本国内でのオスプレイの飛行自粛を要請した。米軍が「安全性は確保した」として飛行を継続したのは残念だ。
 米軍にはまず、「安全性」の根拠について、より詳細に説明する責任がある。単なる操縦ミスなのか。それとも、機体に何らかの問題が生じたのか。原因の本格的な調査にも全力を挙げ、抜本的な再発防止策を講じねばならない。
 沖縄県は「県民にとって耐え難く、許すことができない」と米軍などに抗議した。アジア太平洋地域で活動する米軍にとって、沖縄は重要な戦略拠点である。県民感情を悪化させれば、自らの安定した駐留にも影響しよう。
 オスプレイは、訓練などで全国の上空を飛行している。米軍横田、岩国基地などの利用も増えた。
 同型機の10万飛行時間当たりの重大事故率は昨年9月時点で2・62で、海兵隊の航空機全体の平均値とほぼ同じだった。ただ、その後も事故が続き、地元に懸念が広まっているのも確かだ。米軍には慎重な対応が求められる。
 大切なのは、高い性能を有するオスプレイの今後の運用に支障を来さないようにすることだ。
 オスプレイは、ヘリコプターの垂直離着陸と、固定翼機の高速飛行の機能を併せ持つ。従来の輸送ヘリよりも最大速度、行動半径、貨物搭載量が大幅に向上した。
 朝鮮半島有事などの際には、効果的な部隊輸送が可能となり、日本の安全保障に資する。
 フィリピンの大型台風やネパール地震、昨年4月の熊本地震などの大規模災害時にも、救援物資の運搬などで貢献した。
 陸上自衛隊も、南西諸島防衛の一環としてオスプレイ17機の導入を決め、調達を進めている。安全確保は日本の課題でもある。
 オスプレイは佐賀県に配備する予定で、知事が7月に受け入れに前向きな意向を示したが、漁業関係者には反対論が強い。防衛省は、地元の理解を得るため、より丁寧な説明を尽くす必要がある。

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