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【デーリー東北新聞】 八戸三社大祭の日程問題 秋祭りの本質取り戻そう

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 ユネスコの無形文化遺産に登録されて初めての開催となった八戸三社大祭が、盛況のうちに終わった。登録を記念して特別に開かれた8月5日分を除き、計5日間(7月31日〜8月4日)の観光客入り込み数は102万人。後夜祭が始まった2003年以降で最多を記録した。
 期間を通して平日が続いたことを思えば、??ユネスコ効果?≠ェ実感できたと評価できるのではないか。特に、青森県外やアジア、欧州などからの観光客も目立ち、これまでに増して広がりを感じさせる祭りとなった。
 今年の盛り上がりを一過性のものとしてはもったいない。八戸市民を含め、関係者が一丸となってさらなる発展を目指したい。そのためにも、三社大祭の現状をきちんと分析し、継承すべきは継承し、変えるべきは変えるといった、検証作業が大切になるのは間違いない。
 デーリー東北は昨年来、一つの重要な視点を提起してきた。祭りの開催日程の問題である。
 三社大祭は今でこそ8月1日がお通りという夏祭りの体裁だが、本来は五穀豊穣(ほうじょう)を願う秋祭り。1910年以降は9月1〜3日に行われていた。60年には台風の襲来時期を避けるなどの理由で8月21日のお通りに前倒しされたが、それでも立秋を過ぎての開催だった。
 現在の日程となったのは82年から。東北新幹線盛岡開業に伴い、青森ねぶた祭など東北の夏祭りに連動させた。観光面の効果を優先し、祭り本来の姿に目をつぶってきたとも言える。
 山車組の現場からは、いまさら日程を変える必要性がないという意見がある一方、▽子どもらが山車制作に関わる時間が少なく、後継者不足につながる▽真夏に日中の運行は暑過ぎる—などの指摘も。ねぶたと同時期の開催が、本当に集客効果があるのか疑問視する向きもある。
 夏祭りとなって35年。そろそろ、八戸三社大祭の本質を見詰め直し、「秋祭り」というアイデンティティーを取り戻す時期に来ているのではないか。ユネスコ登録は、むしろ祭りの原点へ立ち返るための好機と捉えるべきであろう。
 もちろん、定着済みの日程を動かすのは、神社、山車制作、運行、観光などあらゆる面で影響も大きく、容易ではない。じっくり議論を重ね、少しでも多くの関係者が納得しながら、地道に課題を解決するしかない。
 ユネスコが認めた三社大祭である。本来のあるべき姿で、胸を張って後世に伝えたい。今後とも、本質を取り戻す議論を続けていきたい。
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