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【産経新聞】 18歳成人案 少年法適用も引き下げよ

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 上川陽子法相が、成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げる民法改正案について、今秋の臨時国会への提出を検討していると明らかにした。
 上川氏は「選挙権も18歳以上に引き下げられており、それに伴う義務と責任にどう対応していくか、トータルで考える必要がある」と述べた。
 妥当な判断だが、改正案はもともと通常国会に提出される予定だった。テロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法の成立を優先させ、提出は見送られていた。
 法相の諮問機関、法制審議会は平成21年に18歳成人を答申しており、いまだに実現していないのは遅すぎるのである。
 加えて、「義務と責任」の問題を考慮するなら、少年法の適用年齢も現行の20歳未満から18歳未満に引き下げるべきである。
 28年6月に施行された改正公選法は、選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げ、付則に「少年法と民法について必要な法制上の措置を講じる」と明記していた。
 公選法と少年法と民法で、大人と子供の境目が異なるのはおかしいのであり、当然、調整を図るべき宿題だったのである。
 処罰より更生を重んじる少年法の趣旨に合わないとして、適用年齢を引き下げることへの反対論は根強い。
 しかし現行の法制下でも死刑を禁じているのは17歳以下だ。究極の刑があり得る18、19歳に少年法が適用されるのは、大いなる矛盾がある。
 少年法はこれまでも、重大な少年事件が発生する度に刑事罰適用年齢を「16歳以上」から「14歳以上」に、少年院送致の下限年齢を「14歳以上」から「おおむね12歳以上」に引き下げるなどの改正を繰り返してきた。
 適用年齢の引き下げと厳罰化は時代の要請である。更生可能性の追求は、年齢の区切りより、運用や処遇で対応すべき問題だ。
 成人年齢の引き下げをめぐっては、20歳未満の飲酒や喫煙を禁じる未成年者飲酒禁止法と未成年者喫煙禁止法については、健康被害や非行防止などの観点から慎重な意見が多い。競馬や競輪など公営ギャンブルでも同様である。
 物事の判断能力を認めて選挙権を付した以上、民法や少年法の改正と併せ、18歳以上には自己の判断に任せるべきだろう。

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