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【デーリー東北新聞】 人づくり革命 国民負担も丁寧に説明を

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 安倍晋三首相が政策の柱としてまた新しい旗印を掲げた。名付けて「人づくり革命」。内閣改造で、司令塔に茂木敏充経済再生担当相の兼務が決まり、年内に政策の基本方針を策定する。
 日本は超高齢化社会、少子化、そして人口減少がさらに進み、低成長経済が続くと考えられている。そうした社会を支えていくのは「人」であり、人への投資はますます重要となる。その意味で「人づくり革命」政策の方向性は国民も共感できるだろう。
 政府は、日本社会が直面する課題として、世代を超えた貧困の連鎖を断ち切り、家庭の事情にかかわらず子どもたちが未来に希望を持ち、それぞれが夢に向かって頑張ることのできる社会の創設の重要性を指摘。その際、教育の役割は極めて大きいと強調している。
 6月に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太方針」で、人材投資を政策の中心に据えることを明記。首相は2018年度予算の概算要求基準で設けた特別枠で重点配分する対象として関連経費を手厚く措置するよう指示し、政策実現へ強い意欲を示している。
 「人づくり革命」の具体策は、幼児教育・保育の早期無償化や待機児童の解消、在学中の授業料を国が負担して卒業後に所得に応じて返済する高等教育拠出金制度など高等教育の負担軽減、一度社会に出た人が学校に通って実践的な技術や知識を身に付ける「リカレント教育」の充実などが検討されている。
 政府は8月中に、具体的施策を検討する有識者会議「みんなにチャンス!構想会議」を設置、来年6月にも詳細な制度設計を決定する方針だ。
 だが問題は施策を実現させるための財源をどのように措置するかだ。骨太方針では財源の候補として歳出削減や増税、企業と働く人から保険料を集める「こども保険」制度を創設して活用するなどを検討していくとしている。
 しかし幼児教育や保育費用の無償化に必要な財源だけでも年1兆2千億円に上るとの試算もある。増税や新たな社会保険方式に伴う国民負担増には抵抗も予想される。国民に見える形で財源論議を進め、受益と負担のありようを丁寧に説明していかなくてはならない。
 「人づくり」は企業活動をはじめ、農林水産などあらゆる産業分野で関わりを持つ重要なテーマだ。政府任せでなく、経営資源としての人材の育成、人への投資などを中長期的な視点を持って産業界全体として取り組んでいくことが必要だ。
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