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【人民日報】 日本の経済学者「中国人のお金はどこから?」

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ある日本の経済学者は、「国民一人当たりの年収が約8000ドル(約88万円)の中国人が、その4倍の年収がある日本人よりお金があるように見えるのはなぜなのだろう?中国人のお金はどこから来ているのだろ」と疑問を呈している。この質問に答えるためには、中国の発展スタイルをじっくり考える必要がある。新華網が報じた。
日本人の生活水準は中国人に劣る?
日本人は普段、家で簡単に食事をし、乗っている車も軽四輪自動車が多い。日本にはプライベートプールが付いている家もほとんどない。日本の学者は、日本人はぜいたくをするのが苦手と分析している。日本人の「ぜいたくな一面」というと、日本人がお風呂好きで、各家庭にバスタブがあるぐらいだ。
日本人に比べて中国人の生活はとてもぜいたくだ。英国放送協会(BBC)のあるドキュメンタリーは、リストラされた中国人の食事を紹介した。一家三人の夕食に、4種類のおかずとスープがあったため、それを見た日本人は驚きを隠せなかった。
食事のほかに、中国人の普段の支出を見ても、日本人よりぜいたくだ。同じローエンド・ハイエンドの服でも、中国のものは米国や日本よりとても高い。同じ日本車でも、中国での販売価格は日本よりかなり高い。旅行の面でも、2016年、海外旅行に出かけた中国人の数は延べ1億4000万人に達した。
しかし実際には、16年、日本人の一人当たりの平均国内総生産(GDP)は約3万8000ドル(約418万円)だったのに対して、中国は約8200ドル(約90万円)と、その差は4倍以上だ。では、中国人があらゆるシーンで日本人よりお金持ちに見えるのはなぜなのだろう?
中国の発展にはどんな秘密があるのだろう?復旦大学(上海)中国研究院の研究員・陳平氏は、西洋で40年以上学び、教壇に立ってきたという自身の経験をもとに、物理学と経済学の視点から、中国スタイルについて語った。
三つのポイント
中国は現在、西洋の先進国との競争において、優勢、劣勢、どちらに立っているのだろう?
陳氏は、米国で2番目に大きな都市・テキサス州で暮らした経験を持つ。同州は中国・四川省よりも大きい。当時、貨物列車だけで、客車はなかったため、都市旅客鉄道を建設していくつかの主要都市と結ぶという案が出た。しかし、住民投票が20年行われているものの、未だに実現には至っていない。
その理由は何なのだろう?それは、資本主義制度では、利益相反が生じるからだ。例えば、鉄道ができれば、それを利用する人が増え、そのために利益が減ってしまう航空会社が不快感を示す。また、鉄道に乗れば、日帰りで移動することができ、そのために売り上げが落ちてしまうホテル業も不快感を示す。騒音が増えるほか、不動産の価値も下がるため、沿線の住民も不快感を示す。少し離れた所に住む住民は、不動産価値が上がるため喜ぶものの、離れ過ぎていると住民は、「自分とは関係がない。なぜ納税しなければならないのか?」と感じるものだ。そのため、西洋諸国で鉄道や高速鉄道を建設する際は、線路や駅を設置する場所が問題となる。
政府主導で、短期間で世界最長の高速鉄道を有する国にできるのは中国だけだ。米国や英国を含む多くの国が中国に学んで高速鉄道を建設したいと思っていながら、制度が足かせとなっている。インドでは、土地が「私有」であるため、立ち退きが難しい。米国やドイツでは利益相反が問題となる。そのため、中国は「社会主義」という大きなメリットがある。このスタイルは、西洋の制度下の「分業+市場取引」に勝っている。
2つ目のポイントは「ニューヨークタイム」の調査の結果だ。同紙の「米国はテクノロジーはトップレベルなのに、中国の発展が米国より早いのはなぜなのだろう?」という質問に、この調査は答えている。
スティーブ・ジョブズ氏は開発したiPhoneをカギと一緒にポケットに入れていたため、プラスチックのスクリーンに傷がついてしまった。発売を翌月に控えていたため、ジョブズ氏はスクリーンをガラスに変えることにした。会議でそれを聞いた副総裁は慌てふためき、会議も終わらないうちに空港に行って中国の深センに向かった。それはなぜだろう?米国では、スタッフを集めるだけでも9ヶ月かかる。米国人は週末に必ず休み、スポーツの試合観戦を楽しむ。一方、中国人なら、管理職の電話一つで従業員が24時間以内に出社する。深センは産業が集まり、世界最強の加工拠点となっているため、部品やネジ、レジスタなどが全て近くで調達できる。
iPhoneの利益の50%以上はアップル社の株主のもので、中国が得られるのは5%以下だ。
しかし、トランプ大統領の考え方では、中国と米国、どっちが「勝ち組」となっているだろうか?それは中国だ。なぜなら、中国で雇用が創出され、発展を遂げたからだ。アップルに解雇された技術者は失業して帰国しても、返品されたiPhoneのテストしかできず、所得も大幅に下がる。そのため、米国がグローバル化を主導している理由は、米国が「勝ち組」になるためだったにもかかわらず、中国が「勝ち組」になっていると考えている。
3つ目に、中国の研究開発は米国に劣るにもかかわらず、経済発展の巨大な原動力を有しているのはなぜなのだろう?
マイクロソフトの元重役は、陳氏に、経済学文献では見たこともないような数字を見せてくれたという。その元重役によると、「米国は現在、研究開発の面でのメリットを維持している。しかし、商品の研究開発において、投資から工場設置まで、議会の法律、基準改正を経なければならず、マーケティングして、利益を出すまでに10年以上かかる。欧州ならさらに時間がかかる。しかし、中国なら平均23ヶ月でできる」という。
西洋諸国が中国経済崩壊を論じているものの、日本の有名な経営コンサルタント・大前研一氏は、「中国人の学習能力は高い」ため、中国経済の成長を見込んでいる。
大前氏は、「1970年代、日本人は、米国人にできることは日本人にもできるととても大きな自信を持っていた。しかし、今の日本人は、『中国人にできることを日本人はできない』と感じている」と話したことがある。これを語ったのは金融危機前のことだった。金融危機発生後の10年2月、コロンビア大学のソロス氏も、「中国人は学ぶのが早い」と、大前氏と同じ見方を示した。
陳氏は、「中国人は網羅的に学ぶことができる。科学技術はソ連や米国に、工業・製造はドイツに、管理学は日本に、不動産の使用権の仲裁に関しては香港地区に、工業パークはシンガポールに、農業はイスラエルに、それぞれ学ぶことができる。中国は意識形態が足かせになることはなく、包括的な能力がある」と分析している。
地域ごとに実験、「分業+取引」に社会の協力が中国の成功の理由
中国の経験が世界に与える影響には、他の国の人も早くから気付いていた。一方、中国の経済学者のほとんどは、中国にも中国特有の問題があり、全ての問題が西洋のスタイルに学ぶことで解決できると考えるのは間違っているとの見方を示している。世界の発展は不均衡で、各国の国情も違う。そのため、発展へ向かう独自の道を歩まなければならない。中国には2000年の統一の歴史と言語がある。そして、優秀な政府要人がいる。そのため、世界の競争において、西洋に劣らない制度を誇る。この意味において、中国スタイルは、「分業+取引」に社会の協力を加えた斬新な方法となっている。
社会の安定とイノベーションを両立するというバイナリープランも、中国特有の経験だ。そして、中国の改革開放(78年)実施も、ラテンアメリカや東ヨーロッパ諸国が西洋に対して全面的に開放しているにもかかわらず、西洋はそれらの国に対して開放していないという状況とは異なる。
中国は、選択的に開放を行っている。中国はたくさんの改革を実施しており、包産到戸(各農家が生産を請け負うこと)、深セン特区、経済特区、国有企業改革などは全て、各地域ごとに試験を行っている。中国は事後承認で、安徽省の農村がうまくやっていれば他の省が自然とそれに倣い、政府が総括し、最後に法律を作り、経験を総括する。そのため、中国が歩む発展の道は、一律処理の発展の道を歩む西洋に勝っているといえる。
中国の改革の成果は、輸出主導の成功や外貨準備高の増加を促進しただけでなく、技術の高度化も促進した。これらは実際には日本が歩んだ道で、中国の成功の本当の秘訣は、経済学者のアダム・スミスが論じた「分業+市場」を超えた、社会を調和させる道を歩んだことだ。そして、地域ごとに実験を行うという斬新な方法を打ち出した。そのようにして初めて、事実に基づいて正しく行動し、状況に応じた策を講じることができる。 (編集KN)

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