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【産経新聞】 日英首脳会談 海洋国家の絆を強めたい

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 安倍晋三首相は来日した英国のメイ首相と会談し、安全保障や経済分野での協力をうたった日英共同宣言を発表した。
 日本の頭上に弾道ミサイルを発射した北朝鮮への対処について圧力強化や中国の役割など、時間をかけて語り合ったのは有意義だった。
 日本と英国は、法の支配や自由、民主主義といった普遍的価値観を共有する。それぞれが同盟関係にある米国とともに、国際秩序の維持に努めるべきだ。
 その必要性は、英国の欧州連合(EU)離脱があっても変わるものではあるまい。
 両国は「航行の自由」の大切さを知る、アジアと欧州の海洋国家同士である。中国の一方的な海洋進出に歯止めをかけるため、英国の協力も促したい。
 メイ氏は滞在中、海上自衛隊横須賀基地の海自艦船を訪れたほか、安倍首相のはからいで国家安全保障会議(NSC)の特別会合にも出席した。
 緊密な関係をアピールした安倍首相の狙いは妥当だ。それ自体が北朝鮮への圧力となる。中国と同様、力ずくの現状変更を躊躇(ちゅうちょ)しないロシアへの牽制(けんせい)にもなろう。
 EUとの間で複雑な離脱交渉を抱えるメイ氏が、国際会議への出席や、近隣国への立ち寄りもない訪問先として、日本を選んだことに注目しておきたい。
 英国には製造業を中心に多数の日本企業が進出している。日本の産業界の懸念を和らげる狙いもあっただろう。
 英国のEU離脱交渉は入り口で難航しており、離脱後の英・EU関係の先行きも不透明である。日本企業の不安は拭えない。経済の混乱回避のため最大限の努力を求めたい。
 EU離脱後の英国外交の柱に、対日関係を据えることも想定しておいた方がよかろう。
 英国は、国連安全保障理事会の常任理事国である。自らのネットワークによる、高い情報収集能力を誇っている。
 関係緊密化で日本が得る利益は少なくない。対テロの取り組みも参考になろう。
 キャメロン前政権は中国重視の姿勢が顕著だった。政権が代わることで、外交方針は不変なものではない。
 だが、海洋国家など多くの共通項を考えれば、対英関係は長期的にみて極めて重要だ。

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