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【デーリー東北新聞】 スペイン連続テロ 欧州一丸で対策強化を

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 スペイン東部のバルセロナとカンブリスでトラックの暴走などによる連続テロが起き、16人が死亡した。スペインでは191人の犠牲者を出した2004年のマドリード列車同時爆破テロ以降、大きなテロがなく、比較的安全と思われていただけに、大きな衝撃だった。
 過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。イラク政府が7月に拠点の北部モスルを解放し、ISは崩壊の危機にひんしている。欧州各国から戦闘に参加した若者が帰国してテロを行う恐れが強いため、厳重な警戒が必要だ。
 欧州では15年のフランス同時テロ以降、各国にテロが拡散し社会不安が高まっている。16年にはフランス南部ニースでトラック暴走テロ、ベルリンのクリスマスマーケットでテロが起き、今年に入ってからもストックホルムでトラック・テロ、英国で3カ月間に3回の自爆やトラック・テロが続いた。
 欧州連合(EU)のユーロバロメーターが5月に加盟28カ国で行った世論調査で、「EUが直面する最も重要な問題」のトップに初めて「テロ」(44%)が浮上した。昨年11月と比べて12ポイント増加し、「移民」(38%)を上回った。
 EUはテロに関する情報の交換と共有を一段と進め、一丸となってテロ対策への取り組みを強化する必要がある。EUは英国との離脱交渉など不安定な要因を抱えているが、英国も含め団結と連帯を固めるべきだ。
 スペイン当局は連続テロをモロッコ系の12人の犯行と断定し、うち8人を射殺、4人を拘束し「犯行グループを壊滅に追い込んだ」(ソイド内相)と発表した。テロ警戒レベルは上から2番目の「4」を維持している。
 バルセロナ市民をはじめスペイン国民の冷静な対応を評価したい。26日にはカタルーニャ州政府などが「私は恐れない」と唱えテロに屈しない抗議デモを行い、国王フェリペ6世やラホイ首相ら、イスラム教徒も含め数十万人が参加した。
 スペインは移民受け入れが経済成長の始まった1990年代後半以降と遅く、フランスやオランダなどのように「移民が雇用を奪う」などという移民排斥や外国人嫌悪の排外主義が高まることはほとんどなかった。第2次世界大戦後、30年間続いたフランコ軍部独裁政治への反感と拒絶反応が、民主化を進めたスペインでは今も強いためといわれる。
 テロ後もイスラム教徒排斥の憎悪犯罪が急増しない例は、EUの目指すべき目標だろう。
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