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【産経新聞】 6大会連続W杯 「夢」の現実化に学びたい

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 サッカーの日本代表が2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会のアジア最終予選を勝ち抜き、6大会連続で出場切符を手にした。
 快挙である。W杯そのものが遠い存在だったのは、それほど昔のことではない。サッカー界を挙げて夢を現実のものとした計画、努力、挑戦の成果である。常連国の仲間入りを果たした今こそ、本大会での活躍を望みたい。
 契機は、1985年のメキシコ大会アジア予選だった。雨の国立競技場で行われた韓国戦に敗れてW杯はまたも遠のき、当時のサッカー協会の若き幹部らは「このままでは未来永劫(えいごう)、W杯に出場することはできない」との危機感から2つの目標を打ち出した。
 プロリーグの創設と、W杯の日本招致である。無謀とも冷笑された遥(はる)かな夢は、93年のJリーグ開幕と2002年日韓大会で成就する。これと並行して日本代表の強化も進み、出場切符を寸前で逃した米国大会予選の「ドーハの悲劇」を経て、98年フランス大会で初出場を果たした。以来、連続出場を続けている。
 W杯予選は、世界の強豪国にとっても過酷な戦いである。イタリアやイングランド、フランス、アルゼンチンといった優勝経験国も出場を逃したことがあり、予選突破に失敗したことがないのはブラジルとドイツだけだ。
 この間、選手の環境も大きく変わった。フランス大会の代表選手は全員がJリーガーだったが、6大会連続出場を決めた豪州戦では登録23人のうち16人が欧州など海外のクラブに所属している。
 スター選手の海外移籍による国内空洞化を懸念する声もあったが、川淵三郎元サッカー協会会長らは「まだ足りない。もっと世界に出てほしい。代わりはいくらでもいる」と後押しし続けた。これを証明するように、豪州戦の中盤を支えた井手口陽介や山口蛍は国内で活躍する選手だった。
 ここに一つの、社会の理想型をみる。もちろん、サッカー界も種々の問題を抱えている。それでもこの30年の歩みをみれば、その進歩、進化は明らかである。
 6大会連続のW杯出場から、何を学ぶか。それは夢を見ること、掲げること、成功を信じることであろう。来夏の本大会で暴れまくって、その信念を確固たるものにしてほしい。

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