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【産経新聞】 前原新代表 党再生は危機の直視から

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 民進党が、臨時党大会で前原誠司元外相を新代表に選んだ。
 前原氏は、低迷する党勢を立て直し、政権交代の実現に向け、「新たな選択肢」を示す決意を表明した。
 その意気は買う。
 与党と政策を競い合うことで政権を目指す野党第一党が存在しなければ、日本の議会制民主主義は健全に営まれないからである。
 前原氏は、民進党が政権交代の決意を示しても「(多くの国民から)失笑冷笑で迎えられる。私はそれを変えていく」と語った。
 厳しい現状認識はもっともだが、代表選の論戦や党大会を見る限り、前原民進党の船出に不安を覚えざるを得ない。
 国政政党として最も必要であるはずの、安全保障・危機管理に真剣に取り組む姿勢が伝わってこなかったからである。
 代表選の最中に、北朝鮮の中距離弾道ミサイルが、北海道を飛び越え、太平洋上に着弾した。北朝鮮は「残虐な日本が仰天する作戦」だと豪語し、ミサイル発射を続けると威嚇している。
 国民の生命と平和な暮らしを守る決意と能力が、今ほど政党に求められているときはない。
 前原氏は安全保障通を看板にしてきた政治家だ。その前原氏が新代表に選ばれた党大会で、北朝鮮の脅威から国民を守り抜く課題に触れなかったことに驚く。
 そして、これを疑問視しない党の体質が、国民の信頼を回復できない大きな理由となっている。
 前原氏は、日米同盟の抑止力強化の重要性を理解しているはずだ。勇気をもって、安保関連法の容認など現実路線への転換を図ってほしい。
 日米安保条約の廃棄や自衛隊違憲の見解を変えない共産党との共闘は、民進党の信頼の基盤を掘り崩している。明確かつ早期の関係見直しが必要である。
 これらは決して「第二自民党」への道ではない。今夏に内閣支持率が急落した点からも分かるように、与党の政権運営が万全なわけでもない。
 経済政策にしても、分配だけでなく、日本経済のパイをどのように大きくしていくかの対案が欠かせない。
 現実路線に踏み出してこそ、民進党は国民のために働き、健全な議会制民主主義に寄与できるようになる。

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