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【徳島新聞】   民進代表に前原氏  もう後がない覚悟で臨め  

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 これが党再生への最後の機会になるだろう。
 民進党の代表選で、前原誠司元外相が枝野幸男元官房長官との一騎打ちを制し、新たなリーダーに選ばれた。
 健全な民主主義の発展のためには、与党に対抗できるしっかりとした野党第1党の存在が必要だ。
 支持率が1桁台にとどまり、長い低迷から抜け出せない中、安倍政権との対立軸をどう打ち出し、攻勢に打って出るのか。
 前原氏は「新たな選択肢を示し、国民に対する使命を果たす」と決意を語った。強いリーダーシップを発揮して、党の立て直しに全力で取り組まなければならない。
 代表選で前原氏が掲げたスローガンは「みんながみんなのために」だった。成長戦略重視の経済政策「アベノミクス」に対抗し、「中福祉・中負担で、全ての人の不安を解消する政策を充実させる」という訴えである。
 「共生」や「支え合う社会」を目指す方向性は理解できる。競争や成長戦略よりも再分配を重視するのは、民主党政権時代からの姿勢だ。
 具体策では、介護サービスの充実や子育て支援、教育の無償化などを挙げた。予定通り2019年10月に消費税率を10%に引き上げ、2%の増税分を財源に充てるという。
 ただ、介護や子育て支援の充実は増税分の使途として既に決まっている。安倍政権は看板政策の「人づくり革命」で、幼児教育・保育の無償化や大学授業料の負担軽減などを打ち出した。
 政権との違いを分かりやすく説明し、国民の抵抗感が強い消費税増税への理解を得る努力が欠かせない。
 基本政策を巡る党内対立の解消も難題である。
 前原氏は代表選で、安全保障関連法の廃止を主張し、安保法を前提とした憲法への自衛隊明記に反対した。
 保守派の論客とされるが、政権との対立軸の明確化を優先させたのだろう。「30年代の原発ゼロ」政策を維持するのか前倒しするのかを含め、議論を深めることが大切だ。
 焦点の衆院選での野党共闘については、理念や政策で一致することが前提だとした。
 一方で、地域の事情で判断するとも述べ、連携を排除しない考えを示した。政権交代を狙うというなら、柔軟な姿勢も必要ではないか。
 新代表がまず問われるのは執行部人事である。蓮舫前代表は幹部を身内で固めたと批判され、求心力の低下を招いた。内向きの党内抗争を繰り返していては、国民からの信頼回復などは望めない。
 党内に離党予備軍がおり、新党結成の動きが現実味を帯びてきた。
 分裂、再編の中で埋没し、消滅してしまうのか。自民党に代わる「受け皿」に生まれ変われるのか。民進党はまさに瀬戸際にいる。
 早急に挙党態勢を構築し、結束を図らなければ生き残れまい。

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