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【北國新聞】 北朝鮮への圧力 日米主導で「石油禁輸」を

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 北朝鮮によるミサイル発射を受け、安倍晋三首相とトランプ米大統領が2日連続で電話会談を行った。また、電話による防衛相会談と外相会談も行われ、日米の動きが活発化している。これは、北朝鮮への石油の禁輸を含む追加的な制裁措置の準備を急ぎ進めているためだろう。
 北朝鮮への石油の輸出禁止を盛り込んだ国連安保理決議が採択できれば、北朝鮮はたちまち窮地に追い込まれる。次のミサイル発射や核実験をさせないために、石油の輸出禁止へ向けた地ならしをしておく意義はある。
 問題は中国とロシアが石油禁輸に慎重な姿勢を崩していないことだ。中ロ、特に中国の協力が無ければ禁輸は困難であり、中国の説得がカギとなろう。
 中国とロシアは、北朝鮮を非難する安保理議長声明に賛成したが、追加の制裁決議には合意しなかった。先月6日に国連安保理で制裁強化の決議が採択され、北朝鮮の外貨獲得源である石炭や鉄鉱石、海産物などの輸入を全面的に禁止したばかりであり、まずこれらの制裁履行を目指すべきとする言い分にはもっともな面もある。
 中ロにすれば、金正恩(キムジョンウン)政権が崩壊し、難民が流入してくるような事態は避けたいはずだ。米軍が基地を置く韓国との緩衝地帯として、「反米国家」があった方が何かと都合が良いという思いもあるだろう。だからこそ、北朝鮮を締め上げる制裁に消極的な態度をとり続けている。特に石油禁輸という強い制裁は金政権の崩壊につながりかねない。中ロとしてもおいそれとは首を縦に振れない事情は理解できる。
 それでも、北朝鮮の核、ミサイル開発を平和的に止める手段はあまり残されていない。石油禁輸は最も強力なカードだ。中国もロシアも、好戦的で独裁的な金政権を全面的に支持しているわけではなく、条件次第で歩み寄る余地があるのではないか。
 北朝鮮に融和的な文在寅(ムンジェイン)大統領の誕生で、韓国の存在感が薄いのは気掛かりだが、日米主導で妥協点を探り、「石油禁輸」への道筋をつけてほしい。

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