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【高知新聞】 【北朝鮮の核実験】結束して「暴走」抑え込め

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 北朝鮮が6回目の核実験を強行した。昨年9月以来で、爆発規模は過去最大とみられる。
 大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験も繰り返している。北朝鮮国営メディアは今回、ICBMに搭載用の「水爆実験に完全に成功した」と報じた。
 先月末には弾道ミサイルが日本上空を通過し、北海道沖の太平洋に落下したばかりだ。国際社会の批判に耳を貸さず、平和と安全を脅かす蛮行は断じて容認できない。各国はこれまで以上に結束し、北朝鮮の暴走を抑え込まなければならない。
 北朝鮮の核開発は金日成(キムイルソン)主席が存命中の1950年代に始まり、金正日(キムジョンイル)総書記、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と3代「世襲」されてきた。中でも金正恩体制下で4回と急増しているのが際立つ。2回行った昨年に続き初めて2年連続で実施した。異様なペースと言わざるを得ない。
 過去の実験ではプルトニウムのほか、濃縮ウランを原料にした可能性が指摘されている。金委員長は既に水爆保有にも言及していた。今回はさらに、ミサイル搭載に必要な核弾頭の小型化に成功したと強調する狙いがあるのだろう。
 むろん北朝鮮の主張を額面通り受け取ることはできない。ICBMの発射実験では、弾頭を大気圏に再突入させる技術を確立できたかどうか、疑問視する見方もある。それでも北朝鮮の核戦力や中・長距離弾道ミサイルの技術が、向上しつつあるのは疑い得ないだろう。
 国際社会は核実験やミサイル発射のたびに制裁を科してきたが、核・ミサイル開発を止められなかった。中国やロシア、東南アジアの一部の国へ、北朝鮮から制裁決議違反の輸出などが続いたことも一因だ。
 もはやこうした「抜け道」は許されない。
 北朝鮮に対しては現在、これまでで最も厳しい制裁措置が取られている。具体的には主要輸出品目である石炭や海産物の全面禁輸や、外貨稼ぎの柱となっている労働者の外国派遣の受け入れ禁止などだ。
 「厳罰」には慎重だった中国とロシアも、これには賛成している。核・ミサイル開発の資金源を断つために、各国は着実に履行しなければならない。
 6回目の核実験により、さらに厳しい制裁が科される可能性もある。民生分野への規制が強まれば、国民生活への打撃は一層深刻になってこよう。国際的な孤立が深まれば深まるほど、最大の目的である金正恩体制の維持が危うくなる。北朝鮮はそう認識するべきだ。
 問題の解決は、あくまでも対話によるしかない。
 朝鮮半島の非核化に向けた6カ国協議は2005年、すべての核兵器と既存の核計画の放棄を盛り込んだ共同声明を採択している。この「原点」に立ち戻るよう、北朝鮮に粘り強く働き掛けを続けることだ。
 圧力と対話。そのいずれにも国際社会の結束が欠かせない。

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