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【徳島新聞】   北朝鮮が核実験   挑発阻止へ圧力強めよ  

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 北朝鮮が北東部豊渓里(プンゲリ)で6回目の地下核実験を行った。
 度重なる国連決議と国際社会の非難を無視した蛮行であり、断じて許されない。
 
 核実験は昨年9月9日の建国記念日以来で、今年1月にトランプ米政権が発足してからは初めてだ。
 
 観測された地震波はマグニチュード(M)6・1で、爆発規模は過去最大の約70キロトンと分析されている。
 
 北朝鮮のテレビは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に、「完全に成功した」とする核兵器研究所の声明を報じた。
 
 北朝鮮は7月、2度にわたってICBM「火星14」を発射しており、米シカゴやロサンゼルスに届く1万キロ超の射程を持つ恐れがある。
 
 今回の実験は、米本土を射程に入れたICBMに搭載する核兵器の威力を誇示するものとみてよい。
 
 トランプ政権は、米本土を攻撃できる核ミサイルの保有を阻止するために、「あらゆる選択肢」を排除しないとの立場だ。
 
 北朝鮮の挑発は、米国との軍事衝突の危険性を高めるもので、到底看過できない。
 
 北朝鮮は、米国と韓国の合同指揮所演習に反発し、8月末には、北海道襟裳岬上空を通過する弾道ミサイルを発射した。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は、発射は米韓合同指揮所演習への「対抗措置の序幕にすぎない」と強調していた。
 
 核実験は半ば予測できたものであり、建国記念日に向けて、一層の挑発に出る恐れも否定できない。
 
 8月には、新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられる図面の写真を公開しており、発射実験を行う可能性も指摘されている。
 一連の核・ミサイル実験の「成功」を背景に、「核保有国」としての立場を強調し、平和協定の締結など、トランプ政権の譲歩を促す狙いが読み取れる。
 
 しかし、核・ミサイル開発を野放しにして、北朝鮮の要求に応じることはできない。
 
 もちろん、日本など周辺国にも甚大な被害が予想される軍事的手段は避け、平和解決の道を探ることが大事だ。
 
 いくら、核・ミサイル開発を続けても、国際社会から得るものがないことを北朝鮮に認識させる必要がある。
 
 ICBMの発射を受けて国連安全保障理事会は、北朝鮮の主産品の石炭などの輸出を全面的に禁止する制裁強化決議を採択した。核・ミサイル開発の資金源を遮断する措置だが、まだ不十分である。
 
 北朝鮮に対する石油の輸出禁止を含めた断固たる措置が求められよう。
 安倍晋三首相は、国連決議の履行と、さらなる対応に向けて、米国、韓国をはじめ、中国、ロシアとの協力を強化する意向を示した。
 
 中国とロシアは北朝鮮の友好国だが、核実験を強く非難した。国際社会が一致して制裁を強め、無謀な挑発をやめさせなければならない。

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