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【岩手日報】 北朝鮮が核実験 手遅れになる前に動け

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 北朝鮮が3日、6回目の核実験を行った。北東アジアはもちろん、世界の緊張を際限なく高める暴挙は許せない。核・ミサイル開発への暴走を止める国際社会の決意が改めて問われる。
 核実験による地震が周辺国で観測された。震源地は北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場付近。韓国の情報機関は準備が完了したと分析し、警戒を強めていた。
 気象庁によると、今回の地震のマグニチュード(M)は6・1と従来の実験をはるかに上回り、過去最大の規模とみられる。
 北朝鮮の国営メディアは「大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に完全に成功した」と伝えた。実験に先立ち、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は核兵器研究所を視察し、核実験を示唆する言葉を述べていた。
 北朝鮮は8月下旬に日本上空を通過する弾道ミサイルを発射。国連安全保障理事会が強く非難する議長声明を採択したばかりだ。国際世論をあざ笑うような形で挑発行動をエスカレートさせている。
 昨年は9月9日の建国記念日に核実験を行っており、時期が早まったとはいえ、新たな実験はある程度予測されていた。気になるのは、核・ミサイル開発のスピードが増していることだ。
 7月に2回のICBM発射実験を実施しており、米本土を核攻撃できるミサイルの実戦配備も間近とされる。核弾頭を搭載する技術が確立されれば、世界への脅威は計り知れない。
 なぜこれほど急ぐのか。一つには米国との交渉で、自らを核保有国として認めさせようという強硬姿勢がある。核の放棄を諦めさせる実績をつくる目的だ。
 それ以上に「軍事力行使も排除しない」というトランプ政権に危機感を感じているからに違いない。核を握っていれば、簡単に国を転覆させられないと考えている。
 しかし、北東アジアの一角でわが国を敵視する国の核ミサイル保有が現実になることはあってはならない。現在の路線を認めてしまえば、地域の緊張が果てしなく続いていくことになる。
 韓国でも核保有論が台頭してきた。唯一の被爆国であるわが国でも、あってはならないことだが核武装論が顔をのぞかせることがある。
 朝鮮半島の非核化の実現が遠のくどころか、核兵器の拡散につながりかねない事態は決して放置できない。
 日本、米国、韓国3カ国とは温度差がある中国、ロシアも、北東アジアの安定を著しく損なう核実験は容認できないだろう。
 手遅れになる前に、国際社会が結束して動かねば。
 

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