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【産経新聞】 北への石油禁輸 体制揺るがす強力制裁を

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 6回目の核実験を強行した北朝鮮に、核・弾道ミサイル戦力を放棄させるには、金正恩朝鮮労働党委員長に体制崩壊の危機感を明確に抱かせなければならない。
 制裁措置として最も有力な手立てとなるのは、北朝鮮の軍と経済を動かすのに欠かせない原油や石油製品の供給を全面的に止める禁輸である。
 さらに北朝鮮が海外の物資を調達するための決済を阻む金融制裁が有効だ。
 核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)で、北朝鮮が米国本土を直接攻撃する能力を完成させるときが、間近に迫っている。そうなってからでは手遅れとなる。
 独裁者を翻意させる上で制裁が有効なのは、わずかな期間しかないと考えるべきだ。
 石油の禁輸は日本と米国が主張している。だが、北朝鮮への供給元である中国、ロシアは反対し、8月5日の国連安全保障理事会の決議にも盛り込まれなかった。
 安保理決議に基づく北朝鮮産の石炭輸出の禁止など従来の制裁では、目的を達せられなかった。国際社会は急ぎ、石油の全面禁輸や金融制裁を含む強力な措置をとる必要がある。
 中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が会談したが、制裁強化に乗り出す姿勢は見せなかった。
 中国共産党系紙の「環球時報」は社説で、「(石油の)全面禁輸などの極端な制裁に軽々しく同意すべきではない」と主張した。
 北朝鮮の核・ミサイル戦力の強化を放置するに等しい。禁輸への抵抗は、世界の平和に貢献することに背を向ける行為である。
 石油禁輸は北朝鮮の住民生活に影響し、長期間継続すれば国家秩序の維持も困難になる。それでも石油禁輸が必要なのは、日米をはじめとする極めて多くの人々の生命が脅かされているからだ。
 従来、「民生用は例外」などの文言で制裁決議は骨抜きになってきた。自国の安全を確保できない状況で、相手の国民生活ばかり心配するのは、滑稽でもある。
 北朝鮮の主要な外貨獲得源である海外派遣労働者についても、安保理決議が新規雇用のみを禁止しているのは不十分で、対象を拡大しなければならない。
 あらゆる手段により、異常で凶暴な体制を締め上げるべきだ。

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