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【京都新聞】 柏崎刈羽原発  再稼働の資格ないはず

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 東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)が、再稼働に必要な原子力規制委員会の審査に合格する見通しになった。
 合格すれば、東電としては福島第1原発事故以来、初めてのことになる。
 福島原発事故の原因はまだ解明されていない。福島県によると5万人以上が避難生活を送っている。廃炉などの事故処理に巨額の国費が投じられている。
 こうした状況をつくりだしたのに、何一つ解決できていないのが東電である。原発再稼働の「お墨付き」を受ける資格があるとは言い難い。
 規制委が東電に明示を求めていた、福島原発の汚染水の処分方法も言及されないままだ。規制委は方針を転換したのだろうか。説明が必要だ。
 柏崎刈羽原発は福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉で、世界最大規模だ。東電は6、7号機の再稼働を経営再建の柱にしている。
 再稼働を目指す東電に対し規制委は、福島第1原発の汚染水の処分方法を原発の安全確保策などについての「基本的な考え方」に盛り込むように指示した。
 規制委の田中俊一委員長は7月の会見で「福島の事故処理を主体的にできない事業者に再稼働は認めない」と東電に厳しい姿勢を見せていた。
 その後、東電は8月末に「考え方」を提出したが、汚染水の処分には触れないままだった。
 東電の課題の先送り姿勢は明らかだが、田中委員長は「具体策までは求めていない」などと説明した。ひと月の間に大きく姿勢が変わったように見える。不可解だ。
 田中委員長は18日に退任する。それまでに「合格証」を出す方針とされる。そうだとすればスケジュールありきではないか。
 原発の安全性や事業者の適格性といった本質を脇に置いて判断することは許されない。
 規制委は合格証を出す前にパブリックコメントを受け付ける。多くの反対意見が寄せられる可能性がある。
 正式に合格しても地元同意はハードルが高い。
 新潟県の米山隆一知事は、福島原発の検証を再稼働判断の前提として「3~4年はかかる」と表明している。地元の柏崎市も再稼働の条件として1~5号機の廃炉を求めている。
 規制委は原発について独立して公平公正な判断をしているのか。国民は常に注目している。明確な説明を求めたい。

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