Home > 社説 > 全国紙 > 産経新聞 > 【産経新聞】 第2の報酬 政活費に理解得られるか
E030-SANKEI

【産経新聞】 第2の報酬 政活費に理解得られるか

そう思わないそう思う (まだ投票していません)
Loading...

 さきの選挙で構成が大きく変わった東京都議会が、昨年度分の政務活動費の資料を公開した。
 用意された約9億円のうち8億3千万円が使用された。7千万円余という返還額は、過去最多となったことなどが強調されている。
 支給される金額はトップクラスで、使い道の透明度は最低水準-などと都議会は揶揄(やゆ)されてきた。来年以降は、インターネットで閲覧できるようにするなどの改革も決めている。
 「第2の報酬」と呼ばれ、いまだに存在自体に疑問がつきまとっているのに、政活費を存続させることが前提となっている。
 都議会だけの問題にとどまらない。大幅減額や廃止を含めた検討が必要ではないか。
 その思いを強くさせたのは、神戸市議会で判明した唖然(あぜん)とする不祥事である。
 印刷業者に市政報告を架空発注し、700万円の支給を受けた疑いを持たれた市議が、辞職した。それ以前にも、政活費の不正で3人の同市議が辞めている。
 使途の公開どころか、公金を不正に手にする行為が横行する。その実態が改まらないかぎり、政活費とは「つかみ金」であるとの印象は拭いようがあるまい。
 辞職した市議は金は返すと言っているようだが、それも肯(うなず)けない。一般人が公金を不正に得れば、泥棒や横領などで手が後ろに回るだろう。返せばいいと、開き直ることなど許されない。
 自分が自由に使ってよいものとして、すでに政活費がある。使わなければ損だ。不正はそうした勘違いから起こる。
 議会や政党の内規などにより、使い道には一定の基準が設けられている。飲食を伴う会費、人件費などは認めなかったり、制限を加えたりするケースが多い。
 まずは、疑問を持たれがちな支出について、すべて認めないことから始めてはどうか。
 返還額が増えるというのも、本当に好ましい姿なのか。ほおかむりして返さないよりは正直だが、そもそも政活費が多すぎることを示しているのではないか。
 都議会最大会派の都民ファーストの会は、都政や都議会の改革を掲げてきた。既成政党からの移籍組には、古巣の「カネの文化」を持ち込んだ議員もいるようだ。政活費改革の先頭に立てなければ、メッキはすぐにはがれよう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。