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【読売新聞】 対「北」追加制裁 原油供給を制限すべき時だ

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 北朝鮮の暴走を止めるには、中国とロシアを含めて国際社会が足並みを揃(そろ)え、原油供給の制限を軸に最大限の圧力を加えるしかない。
 国連安全保障理事会が北朝鮮の6回目の核実験を受けて、緊急会合を開催した。
 米国のヘイリー国連大使は、「最も強い制裁だけが、この問題の外交解決を可能にする」と強調した。新たな制裁決議案を近く配布する方針も示した。
 11日の採決を求めたのは、北朝鮮が9日の建国記念日に合わせ、弾道ミサイル発射などの挑発を再び行う公算が大きく、事態が切迫しているとの判断からだろう。
 別所浩郎国連大使も、「北朝鮮の政策を変えるために、最大限の圧力をかけなければならない」と同調した。実効性のある決議の迅速な採択が求められる。
 米国と日本は、新決議に北朝鮮向けの原油供給の制限を盛り込むことを目指す。中国からのパイプラインによる原油輸送の削減は、北朝鮮に経済、軍事両面で甚大な打撃を与え、強硬姿勢の転換を促す契機となり得るためだ。
 トランプ米大統領は、北朝鮮と取引する企業への独自制裁の拡大を示唆し、中国に前向きの対応を迫る。北朝鮮に対する軍事的措置の検討も進めている。
 中露が圧力強化に慎重な態度を変えなければ、北朝鮮の更なる挑発を招き、平和的解決は遠のく。経済の不利益にもつながることを両国は認識せねばなるまい。
 懸念されるのは、北朝鮮が様々な手段で、制裁の抜け穴を利用していることだ。中国が石炭取引を停止した後は、輸出先をマレーシアやベトナムに切り替えた。
 バングラデシュ中央銀行の口座をサイバー攻撃し、90億円を不正送金させて奪った疑いもある。
 北朝鮮が多数の労働者を海外に派遣し、外貨を稼いでいる現状も、放置しておけない。
 河野外相は衆院外務委員会の閉会中審査で、「中東には、1000人単位で労働者を受け入れている国がある」と指摘した。8日からの中東歴訪で問題を提起する考えも示した。
 すべての国が制裁を着実に履行し、北朝鮮に対する包囲網を強めることが大切である。
 安倍首相は、米韓首脳との電話会談を重ねている。情勢が緊迫化するほど、日米韓の緊密な連携の重要性が増す。プーチン露大統領にも電話で協力要請した。ウラジオストクでの首脳会談を、日米と露の溝を埋める機会としたい。

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