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【福島民報】 【磐越道開通20周年】広域連携強化の契機に

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 磐越自動車道は来月1日、全線開通から20周年となる。高速道路では唯一、太平洋側と日本海側を一本の道で結ぶ。節目の年を好機と捉え、物流や観光、暮らしなど、さまざまな面で磐越道を有効に活用できるよう、沿線の自治体や商工団体などは、さらなる連携を進めてほしい。
 磐越道は1990(平成2)年に一部開通し、徐々に供用区間を延ばしてきた。1997年10月1日、西会津-津川インターチェンジ(IC)間の開通でいわきから新潟までが一本につながった。沿線の自治体と商工会、商工会議所は沿線都市交流会議を組織し、沿線一体となった発展を目指した。観光や物販の合同イベント実施や沿線のスポーツ団体の交流大会支援などで地域の魅力を発信している。
 21年目に向かう磐越道の課題は暫定2車線区間となっている会津若松-新潟中央IC間95・2キロの4車線化だ。4車線化の実現には1日当たりの通行車両1万台以上が必要とされる。2015年の調査で、いわきジャンクション(JCT)-会津若松IC間の1万3000台に対し、会津若松IC以西は7000台余りと目安に届いていない。
 ただ、単純に交通量だけで適否を判断すべきものではないだろう。磐越道は常磐道、東北道、北陸道・日本海東北道という南北の幹線軸とつながる貴重な東西軸で、観光や物流はもちろん、医療や緊急時に担う役割は大きい。
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の際、磐越道は人命救助や事故対応に向かう緊急車両、支援物資を運ぶ大型車や避難する被災者の車などの通行に大きな役割を果たした。首都圏からの物資が滞る中、日本海側唯一の中核国際港湾・新潟からの通行確保が、県民生活を支えてくれた。逆に2004年の中越地震の時には、本県からの支援物資が磐越道を経由して新潟県の被災地に届けられた。
 磐越道を管理するネクスコ東日本は7日、郡山市で20周年を記念した技術フォーラムを、来月5日には会津若松市で「磐越道の歩みと未来」をテーマにシンポジウムを開催する。さらに開通記念日となる来月1日には、磐梯山サービスエリア(SA)で沿線自治体の味や技を集めた記念イベントを催す。
 記念事業を磐越道の今後の発展につなげよう。沿線都市交流会議は事務局が持ち回りで1年交代になることもあって、活動が停滞気味だ。20周年を機に、設立の原点に立ち返って連携を強化してほしい。その先に磐越道の未来が描ける。(鈴木俊哉)

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