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【信濃毎日新聞】 民進党 内部対立の時ではない

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 相変わらず足並みがそろわない。こんな状態で一致結束して巨大与党に対抗していけるのか、先行きに心配が募る民進党新執行部の船出である。
 前原誠司代表が、党運営の要となる幹事長の人事でいきなりつまずいた。内定していた山尾志桜里元政調会長の起用を引っ込め、大島敦元総務副大臣を充てる異例の展開である。
 山尾氏については代表代行に据えることも検討したものの、「交友関係を巡る問題が近く週刊誌で報じられる」との情報もあり、見送っている。
 衆院当選2回の山尾氏の起用に対し、代表選で前原氏を支援した勢力から「経験不足」と強い反発が出た。党内の反応を読み違えた形だ。若手の抜てきでイメージを刷新する思惑は外れ、統率力に疑問符が付く結果になった。
 前原氏が側近と秘密裏に進めた人事構想に「ごく一部で勝手に決めた」との声もある。人事を承認した両院議員総会の出席者は所属議員の6割に満たない。
 新たな顔触れで反転攻勢を図る時なのに、肝心なところでまとまりきれない。旧民主党時代からの悪癖だ。党立て直しの難しさが改めて浮き彫りになった。
 与党の数の力による強引な国会運営が続いている。安倍晋三首相は、野党が憲法の規定に基づいて要求した臨時国会の早期召集にも応じなかった。野党や国会を軽視する政権の姿勢が甚だしい。
 与党に対抗する勢力がなければ政治に緊張感は生まれない。議員一人一人が野党第1党の責任を自覚すべきだ。足の引っ張り合いをしている場合ではない。
 代表選を争った枝野幸男元官房長官を代表代行、枝野陣営の選対本部長を務めた長妻昭元厚生労働相を選対委員長に起用した。党内のバランスに配慮した人事だ。仕切り直しへ前原氏は指導力を発揮しなくてはならない。
 差し当たっての大きな課題は10月に行われる衆院3補欠選挙への対応である。民意の受け皿となる選択肢を示せなければ、政党として存在意義を問われる。
 次期衆院選での共産党との選挙協力見直しを主張してきた前原氏は、代表選後の記者会見で「野党統一候補の擁立は、まず各県連から状況を聞き、新体制で相談して決めたい」としていた。
 政権に批判的な有権者の票が分散し、野党候補が共倒れするようでは与党を利するだけだ。どう臨むのか、新執行部としての戦略を早急に打ち出す必要がある。 (9月7日)

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