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【徳島新聞】   米アフガン新戦略   戦闘終結へ和平の道探れ  

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 トランプ米大統領が就任後初めて、混迷が続くアフガニスタンに関する新戦略を発表した。
 
 駐留米軍の早期撤退を断念して、時期を明確にせずに関与を続ける。従来の方針を転換するものである。
 
 アフガンでは、反政府勢力タリバンや過激派組織「イスラム国」(IS)によるテロがやまず、治安は悪化の一途をたどる。テロはイスラム教のモスクなどでも起きており、女性や子どもも危険にさらされている。
 
 市民の命と人権を守る観点からも、放置できない。
 
 トランプ氏は「拙速な撤退は過激派がつけ込む力の空白を生み出す」として「現実的な判断」を強調した。アフガンで過去に大規模な軍事作戦を展開した米国として、責任ある行動だとも言えよう。
 
 アフガンのガニ大統領は、新戦略について「自立達成への努力やテロの脅威を取り除く戦いに対する支持を感謝する」と歓迎している。
 
 2001年9月11日に起きた米中枢同時テロを受け、ブッシュ米政権は、アフガンで活動する国際テロ組織アルカイダやタリバンを攻撃した。
 タリバン政権が消滅して約16年になる今も、政府の統制が及ぶ地域は約6割とされ、各地でタリバンとの戦闘が続いている。
 
 「米国の最も長い戦争」をいつ、どんな形で終わらせるのか。オバマ前大統領は戦争の終結を公約に掲げ、16年末までの完全撤退を目指したが、現地の治安状況から、断念せざるを得なかった。現在も約8400人の米兵が駐留し、地元治安部隊の訓練などに従事している。
 
 トランプ政権は4千人を増派する計画のようだが、どれほどの効果があるだろう。
 
 現地では、自爆テロなども相次いでおり、ISの活動もあって、情勢は不安定だ。今年前半に死傷した民間人は5200人を超えた。
 
 出口は見えそうになく、なし崩し的に米国の関与が強まる恐れはないのか。
 
 大切なのは、和平の道を探ることである。
 
 アフガン政府とタリバンとの和平交渉は15年7月に、パキスタンで直接協議が行われて以降、進展がない。
 
 新戦略でも、アフガン政府とタリバンの対話による政治的解決を模索する方針は維持されている。
 
 トランプ氏は、タリバンを支援するパキスタンを「混乱と暴力、恐怖の温床」と強く批判した。米国は、アフガン安定化を妨害するテロ組織がパキスタン国内でかくまわれているとして、姿勢を改めるよう圧力を強める構えだ。
 
 これに対してパキスタンは「パキスタンに責任転嫁することは、アフガン安定の助けにはならない」と反発した。
 
 和平交渉の再開がいつになるかは、不透明である。
 
 アフガン問題に関するトランプ氏の手腕は未知数だ。これ以上、泥沼化させないよう慎重に対応すべきである。

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