Home > 社説 > 地方紙 > 近畿地方 > 京都新聞(京都府) > 【京都新聞】 民進党新執行部  不退転の決意こそ必要
E200-KYOTO

【京都新聞】 民進党新執行部  不退転の決意こそ必要

そう思わないそう思う (まだ投票していません)
Loading...

 「人事のことでご心配をお掛けしていることに、おわびを申し上げたい」。前原誠司代表が冒頭のあいさつを陳謝の言葉で始めざるを得ない民進党の新執行部の船出となった。
 党実務のナンバー2の幹事長に内定した山尾志桜里元政調会長の任用案を撤回し、大島敦元総務副大臣に替える人事案を承認する両院議員総会が開かれた。代表代行に前原氏と代表選を戦った枝野幸男元官房長官、政調会長に階猛元政調会長代理、国対委員長に松野頼久元官房副長官、選対委員長に長妻昭元厚生労働相を充てた。
 蓮舫前代表が野田佳彦前首相を幹事長にして反発を招いたことを教訓に若手起用を目指したが、幹事長人事の入れ替えは異例だ。
 山尾氏の抜てきは、前原代表が女性幹事長は「選挙の顔」になるとして就任を求め、本人から内諾を得ていたとされる。ところが、まだ当選2回であり、党内から候補者調整や党を束ねるには「経験不足」の声が広がり、断念した。
 人事でのつまずきは大きい。前原代表の誤算の責任は重く、早急な党内立て直しが必要だ。それにしても、新執行部の旗揚げとなる両院議員総会の参加者が党所属議員の6割に満たなかったのは残念だ。蓮舫氏の姿もなかった。
 離党予備軍の存在も取りざたされる。求心力の回復なしに党再生はありえない。代表選後の世論調査では、「支持する政党はない」と答えた無党派層のうち、前原代表に「期待しない」は半数を超える56・1%に達した。前原代表には不退転の決意が求められる。
 自民党は議席数で「1強」だが、国会論戦では加計学園問題を契機に風向きが変わった。今が攻めどきなのに、民進党は反転攻勢の出鼻をくじかれた印象が残る。
 当面は、10月投票の衆院の3補欠選挙が焦点になる。いずれも自民党現職の死亡に伴う選挙で、野党共闘が鍵を握る。共産党は共闘に前向きだが、前原代表は否定的とされる。次の総選挙も見通し、政権奪還への道筋を含めた建設的な選挙構想を示すべきだ。
 北朝鮮問題も深刻だ。核やミサイル開発をめぐり、米国と北朝鮮が威嚇と挑発を繰り返し、東アジアの緊張が高まっている。日本の領土をミサイルが飛び越す光景に国民の不安が高まっている。
 野党の第1党として、この危機にどう対処するのか。長く聞かれなかった「野党外交」の展望について、今月末にも召集される臨時国会では、明確な声を聞きたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。