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【富山新聞】 北陸でホテル懇話会 民間主導の連携に期待

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 都市型ホテルでつくる誘客組織が富山県と福井県で発足した。石川県では金沢市内の都市型ホテルが参加する金沢ホテル懇話会が北陸新幹線の開業効果に着目して意欲的な誘客活動を進めている。富山、福井両県にも同様の団体ができたことで、北陸3県の都市型ホテルが誘客で協力する体制が整う。
 富山、福井でのホテル懇話会の設立は、金沢ホテル懇話会が呼び掛けたという。3県で足並みがそろったのは、組織化を呼び掛けた側も、それに応じた側にも県境を越えた広域観光が誘客の鍵を握ると認識するからだろう。民間の主導で生まれた北陸の連携には行政にない発想と行動が生まれる可能性がある。成果を期待したい。
 金沢ホテル懇話会では7社の都市型ホテルが活動している。今後、富山ホテル懇話会の6社と福井ホテル懇話会の5社が参加することで、誘客に生かせる観光資源は北陸全域に広がる。3県の懇話会は2019年のラグビーW杯、20年の東京五輪・パラリンピックに向けて、広域での長期滞在プランを提案していくという。
 金沢ホテル懇話会が積極的に動き始めたのは北陸新幹線開業の2年前である。加賀藩の重臣の呼称にちなんで「金澤八家(はっか)」と名付けたチームをつくり、新幹線で近くなる長野県や宮城県、広域観光のルートになる岐阜県などに出向いて誘客に動いた。活動は海外にも広がり、台湾やシンガポール、マレーシアなどの東南アジア、豪州でも石川を売り込んできている。
 体当たりのセールスを通じて見えてきたのは広域連携の必要性であったのだろう。東京や京都、大阪の強大な集客力に対抗して訪日外国人を呼び寄せるためには、単独の県で取り組むよりも北陸3県で広域観光の受け皿をつくることが欠かせないのは間違いない。
 北陸3県のホテル懇話会が広域観光の重要性を実感しているのであれば、同業者の連携は本物になり、時流を捉えた活動によって民間ならではの成果が出る可能性もある。都市型ホテルの主体的な活動が他の業界や行政を巻き込んで発展する展開を期待したい。

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