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【宮崎日日新聞】 銀行カードローン

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◆過剰融資に早急な対策必要◆
 無担保で個人向けの貸し付けを行う銀行カードローンを巡り「多重債務の温床」「銀行のサラ金化」と批判が高まっている。金利は高めだが、消費者金融と違い貸し付けの上限もなく、教育資金や冠婚葬祭で必要なとき、まとまった金を借りやすい。だが、いつの間にか借金が膨らんでしまい、自己破産に追い込まれる人も少なくない。返済能力を超える貸し付けが目立ち、全国銀行協会は3月、審査の厳格化など過剰融資を抑制する対策を発表したが、貸出残高はその後も増え続けている。 低金利下で競争激化
 麻生太郎金融担当相は先に「業務運営の実態を把握したい」と、金融庁が大手行や地方銀行の検査に乗り出す方針を明らかにした。低金利下で企業向け融資や住宅ローンの利ざやが小さくなり、銀行にとってカードローンは貴重な収益源。いまや期待の成長分野ともいわれる。金融庁の検査は、顧客の借り入れ状況を把握し、返済能力を超える貸し付けをしないという銀行業界の自主規制がどこまで機能しているかをチェックする。
 貸し付けの上限導入などの規制強化を避けたい業界は、盛んに自主規制の取り組みを強調している。ただ、ゆうちょ銀行も個人向けの無担保ローンに参入、顧客の獲得競争は激しさを増すだろう。自主規制で足りるのか。政府は慎重に見極める必要がある。
 消費者金融から借金を繰り返し、過酷な取り立てによって自殺に追い込まれるといった多重債務問題が深刻な社会問題となり、2010年に改正貸金業法が完全施行。強引な取り立てが禁止され、貸金業者は「年収の3分の1」を超えて融資できないとする総量規制が導入された。銀行は規制対象から外れたが、低金利が続く中、十数%の利ざやを稼げることから、各行がこぞって参入した。 個人の自己破産増加
 日銀によると、国内銀行の6月末時点のカードローン貸出残高は5兆6793億円に上り、この5年間で約1・7倍になった。一方で、全国の裁判所に対する個人の自己破産申し立ては昨年、6万4637件。13年ぶりに増加に転じた。日弁連が昨年、カードローン絡みの債務整理153件について調査したところ、95件で貸金業者などの分も含め、借り入れが年収の3分の1を超えていた。
 借り手の年収や借金を問わない貸し過ぎが横行し、多重債務の広がりが懸念されるとして日弁連は銀行にも総量規制を導入するよう求め、麻生氏は「そこまで詰まっている段階ではない」と慎重な見方を示している。
 金融庁が検査に乗り出すことで当面、業界は過剰融資の抑制に力を入れるだろう。だが、銀行が無担保の個人向け貸し付けの主役となり、ニーズもある中、過剰融資は既に構造的な問題だ。早急に実効性のある対策を取るべきだ。

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