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【秋田魁新報】 ねんりんピック 健康長寿考える契機に

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 高齢者のスポーツと文化の祭典である「ねんりんピック秋田2017」が、あす9日から4日間にわたって本県で初めて開催される。
 高齢化が進む中、年を取っても心身ともに健康で積極的に社会活動に参加することの重要性は増しており、高齢化率が全国トップの本県で開催される意義は大きい。県民も大会に参加する元気な高齢選手たちと交流を深め、健康増進や生きがいづくりに向けた機運を高める契機としたい。
 ねんりんピックの正式名称は全国健康福祉祭。旧厚生省の発足50周年記念事業の一環として、1988年に兵庫県で第1回大会が開催された。以来、都道府県持ち回りで毎年開かれており、今回で30回目を迎える。東北では2012年の宮城県大会に次いで5度目となる。
 メイン行事は60歳以上を対象としたスポーツ・文化の交流大会で、軟式野球やサッカー、太極拳、将棋、囲碁など26競技が県内17市町村で行われる。県勢680人余を含む約1万人の選手・役員が参加するほか、その家族らも大勢来県する見込みだ。経済効果が期待される上、本県の魅力を広くアピールする絶好の機会ともいえる。
 本番を目前に控え、準備も大詰めを迎えている。大会をサポートするボランティアには約1600人が応募し、運営体制が整った。競技会場のある市町村でも、協賛イベントの企画や参加者に贈る記念品づくりなどに取り組んできた。07年秋田わか杉国体でも高く評価された県民の温かいもてなしで大会を盛り上げ、成功につなげたい。
 7、8月の大雨で大きな被害を受けた大仙市では、約600人が参加してグラウンドゴルフと将棋の2競技が行われる。市は「参加者からも激励の電話を何本もいただいた。幸い会場は被害を免れたので、感謝の気持ちを込めて迎えたい」と語る。参加者との交流が、復興の大きな弾みになることだろう。
 「健康寿命日本一」の目標を掲げて今夏から対策をスタートさせた県は、ねんりんピックをそのキックオフイベントと位置付ける。健康寿命とは、健康で日常生活を送れる期間を示す指標だ。直近の調査(13年)では本県は女性が75・43歳で全国3位だが、男性は70・71歳で39位にとどまる。県は県民運動として盛り上げを図り、今後10年での目標達成を目指すという。
 ただし、その実現は簡単ではない。スポーツ医学の専門家は目標に一歩でも近づくには「若いうちから、きちんとした食生活と運動を習慣化させることが極めて大事だ」と指摘する。
 ねんりんピックは高齢者だけでなく、若い世代が健康に対して意識を高める上でも重要なイベントと捉えたい。世代を問わず多くの県民が競技会場に足を運び、活躍する高齢選手たちから健康の大切さをじかに感じ取ってもらいたい。

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