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【中日新聞】 金融緩和の出口 日銀はいつ始めるのか

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 米欧の中央銀行は世界金融危機以来続けてきた大規模な金融緩和政策から出口に向け大きく舵(かじ)を切る。日銀だけが完全に取り残されるが、弊害の目立つ異次元緩和は早急に手じまいすべきだ。
 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は七日の定例理事会後の記者会見で、現在の量的緩和策の変更を来月決める考えを示した。ユーロ圏の景気回復が進み、物価も上昇基調にあるためだ。来年から段階的に緩和策を縮小していく。
 ECBによる量的緩和の縮小は金融政策の正常化に向けた第一歩となる。
 一方、米国の中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)も十九、二十日の連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和政策で買い入れた国債などの資産を圧縮していく方針を決めるとみられている。
 米国は一昨年末からすでに利上げを始め、金融の引き締めに入っている。今回は量的緩和政策で買い入れた国債などで膨らんだ資産を圧縮していくもので、金融政策の正常化が最終段階に入ることを意味する。
 百年に一度の金融危機といわれた二〇〇八年のリーマン・ショック後から始まった日米欧の金融緩和策だが、日銀を除いて大きな節目を迎えたといえる。問題は日銀がいつ出口に向かうのかだ。
 黒田東彦総裁はこれまで「物価の基調が安定的に2%上昇となるまで続ける」と話しており、当面は緩和を変更するつもりはなく、出口戦略の議論すら封印している。
 だが、日銀は異次元緩和を四年半続けてきたものの、物価上昇目標の達成時期は六回先送りを繰り返している。金融政策で物価を上げることができないのは明白だ。
 むしろ副作用や弊害が深刻になるばかりだ。日銀が国債やETF(上場投資信託)を買い進めることで市場の価格形成を歪(ゆが)め、本来市場が発する警告機能も損ねている。異常な低金利は大手銀行や地銀、生損保の経営を悪化させ、国債の利払い負担は軽減するので財政規律を一層失わせている。
 米欧の金融政策の正常化は、日本にとっては円安が進み、企業収益や株高につながるメリットがある。これを政府・日銀が好機ととらえているのなら問題だ。そんな一時的な恩恵のために、国民生活にとって弊害の大きな政策を続けるべきではない。
 日銀は昨年九月に緩和政策を「量」から「金利」へ移したはずだ。まず量的緩和をやめるべきだ。  

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