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【信濃毎日新聞】 日ロ首脳会談 隔たり埋める戦略を

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 安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領の会談は、北朝鮮対応を巡る立場の違いを改めて浮き彫りにした。
 核・ミサイル開発をやめさせるには、北朝鮮に影響力を持つロシアや中国と足並みをそろえることが欠かせない。関係国の連携に向け、引き続き努力する必要がある。
 ロシア極東ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムに合わせて会談した。
 北朝鮮による6回目の核実験を受け、石油禁輸を柱とする新たな制裁決議案が国連安全保障理事会で協議されている。首相は「最大限の圧力」が必要だとして協力を求めた。
 これに対し、プーチン氏は「外交、政治的な方法でのみ解決可能だ」と反論している。会談に先立つフォーラムでも、北朝鮮に圧力をかけて孤立させれば「状況が悪化するだけだ」と指摘した。
 「地域の平和と安定に対する深刻な脅威になっている」との認識や緊密に連携することでは一致したものの、対話を唱えるロシア側との溝は埋まらなかった。
 プーチン氏は「緊張状態があるなら、監視する一方で投資を続けなければならない」とし、ロシアと北朝鮮を結ぶ鉄道の建設など経済協力の用意があるとも表明している。制裁を強めるどころか、逆行する。安保理常任理事国として無責任な対応だ。
 会談は今年に入って3回目、通算では19回を数える。日本政府としては、首相との「信頼関係」によるプーチン氏の歩み寄りを期待しているのだろう。簡単でないことは、今回のやりとりにもはっきりと表れた。
 首相は、今は北朝鮮と対話する時ではないとの考えを繰り返し表明している。対話か、圧力か―の議論に終始するのでは、平行線をたどるばかりだ。
 ロシアと中国は、北朝鮮と日米韓中ロによる6カ国協議の再開を主張している。プーチン氏は会談後の共同記者発表でも「全ての関係国による対話を開始することが必要だ」と述べた。具体策を示すべきである。
 米朝など2国間を含め、対話できる環境をどう整えるか。制裁の在り方とともに、政治的・外交的な解決へ踏み出す方策について関係国で一致点を探るときだ。
 会談では、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた会談などを申し合わせた。同様の議論を繰り返すのでは成果を望めない。隔たりを埋める外交戦略が求められる。 (9月9日)

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