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【デーリー東北新聞】 対北朝鮮外交 米と中ロの橋渡し役を

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 安倍晋三首相は国際会合が開かれたロシア極東ウラジオストクで、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)、ロシアのプーチン両大統領と相次いで会談した。6回目の核実験と日本列島越えの弾道ミサイル発射で緊迫の度を増す北朝鮮情勢への対応が焦点だった。
 日韓首脳会談では、北朝鮮の挑発行動阻止に向け、米国を交えた3カ国の連携強化や、北朝鮮に「異次元の圧力」をかけるべきだとの認識で一致した。ただ文氏は「究極的には平和的方法で解決したい」と対話の必要性にも言及した。
 一方、日ロ首脳は「深刻な脅威」との考えを共有。しかし安倍首相が国連安全保障理事会での新たな制裁決議採択に協力を求めたのに対し、プーチン氏は「外交、政治的な方法でのみ解決可能だ」と対話重視の姿勢を強調、折り合わなかった。
 国連安保理では、北朝鮮への石油の輸出禁止や、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の資産凍結などを盛り込んだ制裁強化の決議案を巡る駆け引きが活発化している。日米韓は核・ミサイル開発を阻むため積極的だが、中ロ両国は北朝鮮の市民生活への影響も考慮し慎重姿勢だ。
 安倍首相は弾道ミサイルが日本上空を通過した先月29日から、北朝鮮が核実験を強行した今月3日まで、トランプ米大統領と電話会談を4回行った。北朝鮮と「対話の時ではない」として、両首脳は圧力強化の方針を確認している。安倍首相は軍事力行使を含む全ての選択肢がテーブルの上にあるという米国の立場に支持も表明した。
 圧力・制裁強化一辺倒の構えを続けてきた安倍首相だが、これまでの北朝鮮の強硬姿勢を見る限り、有効だったとは言い難い。圧力を効果的にするためには、北朝鮮との関係が深く、対話路線を取る中ロ両国の協力が欠かせないのだ。日米と中ロの対立が、北朝鮮に付け入る隙を与えてきた側面もある。
 朝鮮半島の非核化を目指す点では、日米韓と中ロの方針は合致する。その目標達成に向け、5カ国の担当者が一堂に集まって突っ込んだ議論を行い、知恵を出し合う必要があるのではないか。どういうレベルであれ、そこで何らかの合意に達すれば、北朝鮮も無視できないだろう。
 朝鮮半島で軍事的衝突が起きれば、日本にも深刻な被害をもたらす恐れがある。衝突回避へ最大限努力するのが「平和憲法」を持つ日本の役割ではないか。拉致問題を抱え、外交によって解決を図らなければならない立場でもあり、米国と中ロの橋渡し役にふさわしい気がする。
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