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【紀伊民報】 議会政活費公開度 透明化は信頼への第一歩

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 県議会は、今度こそ政務活動費(政活費)の全面公開に取り組むべきだという思いを新たにした。
 「全国市民オンブズマン連絡会議」が先日、公開した議会の政活費公開度ランキングによると、和歌山県は100点満点の15点で47都道府県では42位。和歌山市は9点で48中核市では47位。これが大学なら単位は取れず、落第とされる。議会にとってもともに「落第」ではないか。
 連絡会議は、領収書の公開方法や会計帳簿、活動報告書、視察報告書について提出を義務付け、公開しているかなどの点について点数を付けた。それによると県議会は都道府県平均39・8点を大きく下回っている。領収書は原本ではなく写しの提出でよい▽領収書をネット公開していない▽会計帳簿や活動報告書の提出義務がないことなどが減点の理由という。
 連絡会議は、領収書の原本でなく写しの提出でよいとすれば「違法行為を助長する」と指摘する。実際に議員が領収書を複写、改ざんして複数枚提出した事件が複数起きているという。
 領収書をネットで公開すれば、誰でも時間を問わず無料で閲覧できる。すでに8府県が導入し、来年度は12都府県に増える見込みという。しかし和歌山県議会では、ネットで公開しておらず、紙の資料をコピーするとなれば1年分でコピー代として数万円以上の費用が必要。連絡会議は「これでは公開とは言えない」と批判する。
 19都府県が会計帳簿などの提出義務を設け、32道府県が活動報告書の作成を義務付け、公開しているが、和歌山県はともにその制度がない。こうした実情を見れば、県にも県議会にも情報公開制度を充実させる気がないと言われても仕方がないのではないか。
 政活費は政策調査研究などのために、報酬とは別に議員や会派に支給される費用。しかし、全国各地でこれを巡る不正が相次いで発覚している。記憶に新しいところでは兵庫県の「号泣県議」、富山市議の「辞職ドミノ」、つい先日チラシ架空発注疑惑で辞職した神戸市議がいる。真面目に活動している議員には申し訳ないが「議員は不正をする人たち」と思われる事態が続いている。
 和歌山県議会でも、司法の場で政務調査費(政調費)に違法支出があったと判断され、県が敗訴した事例が2度もある。決して人ごとではないはずだ。
 県議会に交付される政活費は、年間約1億5千万円に上る。これは言うまでもなく税金だ。この使途を透明にし、広く納税者に公開することは当然だろう。むしろ、公開することが議員の清潔さや活動実態を有権者にアピールすることにつながる。
 税金がどんな調査や研究に使われ、県の発展にどんな効果をもたらしているのか。これらを知ることは県民の権利であり、県政や議会への関心を高める第一歩である。それを透明化することで議会への信頼が高まる。早急に取り組んでもらいたい。
 (K)

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